2017年7月29日土曜日

0045 ぬきさしならない依頼―ロスの探偵エルヴィス・コール

書 名 「ぬきさしならない依頼―ロスの探偵エルヴィス・コール」 
原 題 「FREE FALL」1993年 
著 者 ロバート・クレイス 
翻訳者 高橋 恭美子 
出 版 扶桑社 1996年10月

 いよいよ筆致鮮やかなC&Pシリーズ第四作。
 今度は恋人の素行調査の依頼。
 ただの浮気かと思いきや事態はどんどん深刻化、事は警官による黒人青年暴行死事件の真相へと発展。1992年のロス暴動を下敷きに1993年にこの本を書いたクレイスもタフだと思う。
 依頼人のジェニファーに個人的にかなりむかつく。
 純粋なのかもしれんが身勝手すぎるだろ。人を巻き込んでおいてそれか?1,2発張り倒したい。コールは女性に優しいからそんなことは絶対にしないけどね。
 今回は殺人の濡れ衣を着せられ、逮捕→拘留→脱走→拳銃にモノを言わせたのち、司法取引の流れ。パイクが相変わらず格好よい。
 C「付けられている」
 P「撃ち殺せ」
 単純すっきり。
 「正直に答えてくれ、ルー。わたしの容疑を聞いたとき、本当にやったと思ったか」
 ポイトラスは首を横に振った。「思わなかった。グリッグスもだ」

 聞かずにはいられなかったコールの心情がやいかに。
 終盤の特殊部隊の軍事行動ばりの悪党掃討作戦は著者のファンサービスか? 元海兵隊というだけで連帯できる単純野郎どもめ。なんだかうらやましいぞ。

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