2023年12月30日土曜日

0454 ロイヤル・シークレット (モノクローム・ロマンス文庫)

書 名 「ロイヤル・シークレット」
原 題 「His Royal Secret」2016年
著 者 ライラ・ペース     
翻訳者 一瀬 麻利
出 版 新書館 2019年11月
文 庫 390ページ
初 読 2023年12月30日
ISBN-10 4403560385
ISBN-13 978-4403560385
読書メーター 
https://bookmeter.com/reviews/118018746   

 実は、続刊の『ロイヤル・フェイバリット』を先に入手しており、あらかた読んでいたので、こちらはある意味安心してほっこりと読むことが出来た。
 ロイヤル・フェイバリットのベンと比べると、こちらの方はずいぶんとまあ、奔放で野性的である。そしてジェイムスが初心で誠実でなんともいじらしい。こんな繊細な恋人の手を離せるとしたら、そりゃあ人でなしでしょう。

 出会いはケニア。雨期のスコールに降り込められたサファリリゾートのスイートで、雨の中走る青年を呼びとめ、個室に招きいれたベンは、その青年が英国皇太子であることに内心驚愕する。そして、チェスの勝負を仕掛けて、駆け引きするうちに、相手が(も)ゲイであることに気付く・・・・あとは、どうやってベッドインするか??? 一度だけの火遊びのつもりがあらゆる意味で忘れがたい記憶となり、そして、二度目の出会いで熱い恋になり、やがては深い情愛になる。
 相手が英国皇太子でなく、同性でなければ、何の変哲もないごく真っ当な純愛ラブストーリーかもしれないけど、そこは『ローマの休日』と同様、相手が王族なればこそ、の葛藤が。おまけにクローゼット入りの禁断の恋。ベンジャミンときたら、皇太子に向かって「あんた」呼ばわりだし、少々が粗野に過ぎるのでは、とか不躾すぎないか?とか気になるけど、これはおいおい、ジェイムスの立場や高貴さに気付く過程でだんだん(下巻では)改まってくるので、まあよしとしておく。

 なにはともあれ、最後に愛が勝つ的な、素敵なお話である。ささくれた心のための絆創膏。2人の本当の奮闘はこれから。次巻、『ロイヤル・フェイバリット』こそ必読です。

ジョシュ・ラニヨンは良い。



 日本でモノクローム・ロマンス文庫から出版されている、ジョシュ・ラニヨンの作品(冬斗亜紀さん翻訳)はどれも素晴らしいのだが、表紙の美しさと、主人公の恋心の切なさがピカイチなのはこの「殺しのアート」シリーズ。
 強面・鈍感・傲慢・鉄面皮なのに内実は素朴で恋愛に不器用なFBIのプロファイラー、サム・ケネディと、FBIロス支局に勤める美術品犯罪の専門捜査官のジェイソン・ウエストの恋愛と犯罪捜査。ミステリー、サスペンス、ロマンスの黄金比。美術を専門とするジェイソンは感受性が豊かな一方で頑固で無鉄砲なところもあり、ジェイソン1人でもなかなか危なっかしいのに、そこにサムという巨大は不安定要素が加わるものだから、ジェイソンのメンタルの振り幅も自ずと大きくって。サムと関係での葛藤と、それを凌ぐ愛情が濃くて細やか。ジョシュ・ラニヨンの作品はどれも切なく優しく繊細で、それなのに強く逞しく、癒やし効果も抜群なので、落ち込んでるときには心に効く。
 
 そんなこんなでこの2023年の年末、新刊の「ムービータウン・マーダーズ」刊行をきっかけに、つい、再読モードになってしまった。
 
 なにより、ミステリーとしてもサスペンスとしてもとても練れていて、途中に濡れ場が挟まってもダレずにラストまでテンションを上げていくストーリーテラーっぷりが素晴らしい。
 これから先、ジェイソンのストーカー殺人鬼との対決がどのように展開していくのか、ドキドキしている。

2023年12月23日土曜日

日々雑感 顔が怖い



 一昨日だか、職場で大変ストレスを感じることがあって、ついうっかり上司に啖呵を切ってしまった(汗)
 いい年して、はしたないこと甚だしいが、まあやっちまったもんは仕方なかろう。
 
 問題は翌日で、我ながら驚いたが、前日の緊張の影響か、顔の上半分の表情筋が動きにくくなってしまった。頬骨の上から目の周りが強張っちゃって、ようはニコニコできない。私は素がキツいので、いつも目が笑ってないと、かなり怖い。実際怖かったらしい。
 二日経って、マシになったが、驚いたね。
 今日は行きつけのマッサージ店で、整顔マッサージをしてもらった。強引に身体の方を解してメンタルもそっちに引きずっていこうという魂胆。まあ、実際のところ精神的なところまで効くかは良く分からないが。
 ついでに、近頃はほとんど飲んでいなかったのだが、アルコールも少々。
 仕事でイヤなことがあったから呑むってどれだけ昭和メンタルなんだか。

2023年12月9日土曜日

0452-53 プロジェクト・ヘイル・メアリー 上・下


書 名 「プロジェクト・ヘイル・メアリー 上・下」
原 題 「Project Hail Mary」2021年5月
著 者 アンディ・ウィアー   
翻訳者 小野田 和子    
出 版 2021年12月
文 庫 上巻:328ページ 下巻:320ページ
初 読 2023年12月9日
ISBN-10 上巻:4152100702 下巻:4152100710
ISBN-13 上巻:978-4152100702 下巻:978-4152100719
読書メーター 上巻 https://bookmeter.com/reviews/117619687
       下巻 https://bookmeter.com/reviews/117637628

Amazonあらすじ:未知の地球外生命体アストロファージ――これこそが太陽エネルギーを食べて減少させ、地球の全生命を絶滅の危機に追いやっていたものの正体だった。人類の英知を結集した「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の目的は、ほかの恒星が光量を減少させるなか、唯一アストロファージに感染していないタウ・セチに赴き、その理由を探し出すことだ。
そして、〈ヘイル・メアリー〉号の乗組員のなか、唯一タウ・セチ星系にたどり着いたグレースは、たったひとりでこの不可能ミッションに挑むことになるかと思えた……。

 まさにあらすじ通りなんですが。いや〜、ウワサに違わず面白かったです。小説はどこまで面白くなれるか、にチャレンジでもしてるのか? 覚えのない環境で目覚めたらまったく自由に動くことすらできず、記憶もない。唯一の会話の相手は今ひとつコミュニケーション不全なコンピュータ。そして同じ室内には、おそらくミイラ化した同僚の遺体。そんな状況から、現状と過去が交互に差し込まれ、だんだん主人公、ライランド・グレースの置かれた状況が明らかになっていく・・・・。
 大小の、今ここにある危機の波状攻撃。最大の危機は地球かと思いきや、それは14光年を隔てた異星文明の危機でもあり、極限状態でのファーストコンタクトであり、物理学や生物学であり、友情と信頼であり・・・・・「面白さ」の全てがぎゅっと詰まってました。いやはや。
 なによりも、グレースの性格が良い。最初はストラットに使い走りに使われる科学者?って感じでしたが、だんだん、ストラットの横に常に従う、プロジェクトのNo.2になってるし。きっとストラットはグレースに、研究面以外でも助けられていたに違いないんだよ。最後は問答無用で最前線に叩き込んだけどね。ストラットが歴史学を専攻していた、っていうのも良かった。科学者が科学の粋を極めていくように、彼女は人類の歴史を知っているからこそ、見えてくるものをたじろがずに見詰めていたんだよ。

 読み終わった後も、「地球はどうなったんだ〜〜〜!!」と気になってしょうがない。ストラットは? ディミトリは? 各国は? 気候変動はどこまで行ったんだ? 戦争になってしまったのか? 誰がビートルを受け取った? 27年か28年後の世界。その間に地球では何があったのか。苛烈で愛情深いストラット、皮肉が素敵なディミトリ、マッドなサイエンティストたち。彼らは生き延びて、万に一つの朗報に触れることができたのか。そして、地球の科学を学び、英語を学んだ異星人達は、いつの日か地球を訪れるのだろうか。
 なんだか、エルトゥールル号から始まった日本とトルコの関係を思い出してしまった。
 いつか訪れるかもしれない異星文明とのファーストコンタクトが、こんな幸せなものだったら良いな、と思う。

2023年12月3日日曜日

0451 殺しのアート(5)ムービータウン・マーダーズ

書 名 「ムービータウン・マーダーズ 殺しのアート5 」
原 題 「The Movie-Town Murders : The Art of Murder 5」2022年
著 者 ジョシュ・ラニヨン    
翻訳者 冬斗 亜紀
装 画 門野 葉一   
出 版 新書館 2023年9月
文 庫 336ページ
初 読 2023年12月3日
ISBN-10 4403560571
ISBN-13 978-4403560576
読書メーター
    

 何と言っても、この表紙の美しさ。イラストは門野葉一氏。このシリーズの表紙が私をBLの門に誘ったのは間違いのないところです。しかし、今回、変装?偽装?の為とはいえ、ジェイソンがスキンヘッドになっちゃったのは、絵的にはいただけない(爆) 米国のM/M的にはアリなのか?たぶん。なにしろ、これら米国産M/Mのペーパーバックの表紙ときたら、もう。アレがあちらの理想型なんだよね。うん。ムッキムキの裸体バーン! 濃い眉、扇情的な青い瞳、整った鼻、もの言いたげな唇。割れた顎。そして割れた腹筋。めっちゃ男臭さい。なんだかリアル過ぎて、ファンタジーがかった日本のBLファンはドン引きしそう(笑)

 で、中身の方ですが。
 前作、『モニュメントマン・マーダーズ』で失職の危険を冒し、サムとの関係まで破綻したかに思えたジェイソンでしたが、そこは無事に乗り越えたところから、本作はスタート。
 数日であれ、サムに見限られた、と思えた時間がジェイソンの心に残した傷はまだ生々しく、ジェイソンは自分の抱えた事件を、なかなかサムに相談することができない。サムも、それが自分がジェイソンに付けた傷のせいだと判っている。しかし、ここをちゃんと会話で理解しあい、乗り切ろうとするところが、さすがの米国人クオリティ。日本人にはマネできないところ。まあ、遠距離恋愛なので、とりあえず電話で語り合うしかない不自由さ故でもあるのだが。

 今回、ジェイソンに割り当てられた任務はUCLAへの潜入調査。といっても、自殺とも事故とも不明(ただし殺人ではない。)な映画学の准教授の背後関係の再調査。なぜなら死んだ准教授の祖父が、有力な元上院議員だったため。たいした成果は求められておらず、ただ、有力者の気持ちを慰めることがその主要任務。ジェイソンもそこは理解している。ジェイソン自身も上流階級の身で、UCLA出身でもあり、老元上院議員を宥めるのに適任と見做されたことも判っている。失職を免れたあとの失地回復のためのリハビリとしては異論ない、と思っている様子。
 だがしかし、それほどノリノリでもなく調査を開始したにもかかわらず、自殺にも事故にも思えない。となれば殺人。故人が発見したという稀少フィルムを巡り、いったい何があったのか・・・・は、本編を読んでいただきたいところ。

 一方で、サムの親友であり、恋人であったイーサンを殺害したとされる“ロードサイド・リッパー”の捜査にも新たな展開が。そしてイーサンその人にも謎が生まれたのか? サムの心情も気になるところ。

 そして例によってラスト。ジェイソンをストーキングする殺人鬼カイザーが、ジェイソンのバンガローの隣の空き家に住み着いていた、だと? 残されたのはジェイソンの家族がジェイソンの為に置いていたガードマンの死体と、ジェイソンの心に打ち込まれた恐怖のみ。こちらももうそろそろ解決してくれないと、ジェイソンの神経も、読者の心臓もちそうにない。これってミステリーじゃなくてホラーだったのか?ってか、カイザーと決着を付けるであろう最終刊は確実に、サスペンスになりそう。次巻はいつになるんだろう?待つのがツライ。

2023年12月2日土曜日

0450 機龍警察 白骨街道

書 名 「機龍警察 白骨街道」
著 者 月村了衛     
出 版 早川書房  2021年8月
単行本 448ページ
初 読 2023年12月1日
ISBN-10 4152100451
ISBN-13 4152100451
読書メーター https://bookmeter.com/books/18210936

 現代のミャンマーにおけるロヒンギャ迫害を前景に、太平洋戦争における日本のビルマ侵攻、インパール作戦の『白骨街道』を後景におく。
 本来、龍機兵と共に行動する前提の姿、ライザ、ユーリの三人が、首相官邸からの命令で、ミャンマー国境地帯に逃げ込んだ日本人犯罪者の引き渡しに向かう。実際のところ、3人の命と、その体に埋め込まれた龍髭(ウィスカー)の奪取を目的とした陰謀であることは疑いえないが命令は絶対。ミャンマー山岳地帯に送りこまれた姿、ライザ、ユーリの3人が、日本の「敵」の意を受けた現地武装勢力=人身売買組織を相手に、生還する為に戦う。
 道中、ロヒンギャ虐殺、民族浄化の現場を次々に目撃。ミャンマー人のロヒンギャに対する憎悪を目の当たりにする3人。ミャンマー警察の小隊、同道した大使館員(通訳)、そして引き渡しを受けた日本人、道中の闘いや裏切りで一人づつ減っていく。
 日本警察のみならず、日本という国のありように鬱屈が蓄積する姿がどうにも心配になる。そして、日本では、同時並行で捜査二課を中心として、巨額脱税・贈収賄事件の捜査が進む。

 財務調査官の仁礼の手腕で浮き上がったのは『城州グループ』という財閥・グループ企業。その名前を聞いて、特捜の由起谷の顔色が変わる。城州グループおよびその持ち株会社である城州ホールディングスは、特捜部城木理事官の係累一族が経営する一大企業体だった。
 報告を聞いて、沖津は城木を表向き、捜査から遠ざける。休暇を取ることを勧奨された城木は、沖津の意を汲んで、京都に本拠を置く分家筋の城邑(じょうゆう)家を訪れ、城州グループの内実をスパイする。
 前2作に続き、今作も城木の受難が続くので、非常に心配になる。ある意味空想的な正義感で警察官となった城木が、全てを失い、政治の世界の汚さや非道を目の当たりにし、そこからどのような人間になっていくのか。
 ライザ、ユーリ二人の物語は語られたが、鬱屈を深める姿の「物語」はまだ語られていない。今作、彼なりの正義や信念を貫いてめっぽう格好よかった關も、かつての仲間に「畜生の子」と呼ばれる背景があるらしく、彼の物語が待望される。
 そして、前作ですこし設定チラ見せがあった沖津については、今作では相変わらずクールに作戦を進行させる。その沖津が、死地に赴いた3人の為に放った助っ人が、これまた格好良い。 元モサドの精鋭であるシェラーは、今後4人目の突入班要員として特捜部に加わる。
 一切機甲兵装が動かなかった前作にくらべ、今作は、とにかく戦闘につぐ戦闘。ライザ無双。やっぱりこういう戦闘シーンになると、ユーリが後方に回らざるを得ないか。しかししっかりと足手まといの民間人と少年の面倒を見るユーリは、良い奴である。
 6作目であるが、まだまだ闇は深まるばかり。姿、ミュラー、城木、沖津それに關。彼らがこれから、「敵」とどのように切り結ぶのか。想像も付かない。次作を待つ。

2023年12月1日金曜日

2023年11月の読書メーター

 毎月同じようなことを書いていてまったく進歩がないのが残念だが、遂に11月も終わってしまった、というよりは、12月になっちまった。
 今年は、まったく本が読めていないのが残念。11月だって、文庫本とハードカバーの二重登録で冊数こそ多いものの、実際は、機龍警察の『暗黒市場』〜『狼眼殺手』しか読んでないもの。
 最近では、本屋に行っても、世みたい本が沢山!というよりは読んでない本が沢山!という状況になっていて、本屋巡りが以前ほど楽しくない。・・・・と書いていて、実は10月のまとめでも同じ事を書いていたことに気付いた。やれやれ。ちなみに、近隣の図書館(中央図書館ですら)の翻訳小説は、遙かに自分の本棚の方が充実している有様。しかも未読(汗)
 週1で実家の母のもとに通っているが、あちらの本棚も気になる。あっちにいる時間も増えてきているので、あちらで在宅仕事や読書が捗るように机を置きたいのだが、新しいものを置くと母は混乱するだろうしなあ・・・・・と、逡巡している。
 なかなか読書も集中できないのだが、1つ進展といえなくもないのは、Audibleに手をだしたこと。ながら聴きでも、ちゃんと頭に入ってくる。通勤と読書、家事と読書、手芸と読書、これはスゴイ。時間利用の複線化。それに、強度近視の自分が、将来文字を読めなくなっても、これがあれば生きて行けそうな気がする。ひとまず、「機龍警察・狼眼殺手」と「白骨街道」を聴き上げ、現在、プロジェクト・ヘイルメアリーに取りかかっている。個人的には、女声よりも男声の方が好ましい。男性が女性登場人物の声色をするより、女性が男性登場人物の声色をする方が、聴いていて辛い。なぜだかは不明。
 ちょっと愚痴をひとつ。(というか、今まで書いたのも愚痴かもしれんが。)
 職場で無用な波紋を立ててしまい、反省することしきり。その時にはカタルシスを味わっても、結局後からああだこうだ、と考えてしまう時間のロスが痛い。判らない人間には判らない。出来ない人間には出来ないのだ。そして、迷惑をかけて恥じない人もいる。それは厚顔無恥だからではなく、迷惑をかけていることを知らないから。というより迷惑をかけていることを察知する機能を持ってないんだよな。そこんところは、今呼んでいる『ムービータウン
マーダーズ』の被害者ジョージーに通じるものがあって、切なくもあったりする。なんぼ、小説の中の方が平和。それが「機龍警察」であっても。

11月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3588 
ナイス数:664

機龍警察 狼眼殺手 (ハヤカワ・ミステリワールド)機龍警察 狼眼殺手 (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
今回オーディブルで挑戦。国策プロジェクト“クイアコン”に蠢く「敵」。贈収賄、脱税そして連続予告殺人の刑事一課、二課、公安、特捜の合同捜査。登場人物がざくざくと増え、またしてもIRF処刑人がライザを狙い・・・と、ストーリーの七転八倒ぶりときたら、読んでいて頭が煮えそう。そしてライザの独白が寒い。エンダの動機の分析はかなり無理筋だと思う。それでも面白いのが機龍警察。今作では、沖津の謎めいた私生活の一端が明かされ、さらに彼の信念や覚悟の根底にある過去の体験が・・・まだ明かされません!しかし次回作への引きは強い。
読了日:11月27日 著者:月村 了衛



機龍警察 自爆条項〔完全版〕 (ハヤカワ・ミステリワールド)機龍警察 自爆条項〔完全版〕 (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
巻末の自作解題を読むために入手。本編レビューは、文庫の方に。
読了日:11月26日 著者:月村 了衛

機龍警察 火宅 (ハヤカワ・ミステリワールド)機龍警察 火宅 (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
文庫で読了してますが、『狼眼殺手』を読むにあたって、こちらも再読。各短編のレビューはブログの方に。→https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2023/10/0443.html
読了日:11月26日 著者:月村 了衛

機龍警察〔完全版〕 (ハヤカワ・ミステリワールド)機龍警察〔完全版〕 (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
『未亡旅団』まで呼んだら、このハードカバーに戻って、巻末の自作解題を読もう!と決めていた。冒険小説の王道『鷲舞』と『ユリシーズ号』に快哉を叫ぶ。ぜひ、關主役のストーリーを読ませて欲しい。“何者かを悪と容易に断定しえないのが現実である。むしろ何者かを悪と断じるシステムこそが悪に近い”に深く頷く。既刊では『狼眼殺手』と『白骨街道』をまだ残しているが、ぜひシリーズ最後まで読み切りたい。
読了日:11月25日 著者:月村 了衛

機龍警察 未亡旅団 (ハヤカワ・ミステリワールド)機龍警察 未亡旅団 (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
Kindle、文庫本、単行本併用で読了。こっちでレビュー書かれてる方ともつながりたいので、読了登録します。感想は文庫本の方へ。https://bookmeter.com/reviews/117256495
読了日:11月23日 著者:月村 了衛

赤のテアトル (Feelコミックス オンブルー)赤のテアトル (Feelコミックス オンブルー)感想
コミックシーモアで拾いもの。気晴らし以上のど真ん中だった。思わずAmazonで紙本をポチった。絶対にユーリの悲惨極まりない破滅を見せられるんだ、と覚悟したのにまさかのハッピーエンド。人生にも心にも、喪失の大きな傷跡が残ったけど、初めからそうしたかったように寄り添って暮らすユーリとアダムには、赤いハイヒールではなく優しい色の花束を贈りたい。そして、まさかミハイルが一番の闘士だったとは。そのまま、かつての恋人兼商売敵のカルロスをぶん回してやってほしい。
読了日:11月19日 著者:緒川 千世

機龍警察 未亡旅団 (ハヤカワ文庫JA)機龍警察 未亡旅団 (ハヤカワ文庫JA)感想
強いて言うなら、城木兄が良い奴だったのでほっとしている。相似と言うにはあまりにも歪な様々な母と子の関係に加えて、兄弟の相剋まで抱え込むのは辛かった。今回もエンタメには重すぎる現実をぶち込んできた月村了衛。パレスチナの惨事をモニター越しとは言え目の当たりにしながらのこのストーリーだ。憎悪の連鎖をどこで止めたら良いのか、止められるのか。そうまでして子供を助けることの意味は?そんなことを考え続けてしまった。
読了日:11月18日 著者:月村 了衛

后宮のオメガ(下)【電子限定おまけ付き】 (ディアプラス・コミックス)后宮のオメガ(下)【電子限定おまけ付き】 (ディアプラス・コミックス)感想
オメガバースに王位簒奪、王国奪還ファンタジーのっけ。物語としてストーリーがしっかりしてるので、あまりBL要素が前面に出てこない。ラスト王国を奪還して後宮に戻った後、後宮に収められていた女性たちに嫁ぎ先を見つけたり、といったことをさらりと描いていて、全体的にさりげない書きぶりが割と好みだった。出来たら王との間にたくさん子を儲けた様子なんかをチラ見したかったな。
読了日:11月05日 著者:露久ふみ

后宮のオメガ(上)【電子限定おまけ付き】 (ディアプラス・コミックス)后宮のオメガ(上)【電子限定おまけ付き】 (ディアプラス・コミックス)感想
コミックシーモアで拾って、仕事から逃避してつい夜更かしして読んでしまった。ちょっと前まではオメガバースとかDomSubにかなり抵抗感があったのだが、最近ではあまり気にならなくなった。でもこの話、BLでなくても問題なく成立するな。強いていうなら「お后様」が男性なんで合理的思考と行動力があって良い。
読了日:11月05日 著者:露久ふみ

機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド)機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド)感想
文庫、Kindle、ハードカバー併走で読了。こっちでレビュー挙げられている読み友さんにもつながりたいのでこちらも読了登録しとく。レビューは文庫本の方に。
読了日:11月03日 著者:月村 了衛

機龍警察 暗黒市場 下 (ハヤカワ文庫JA)機龍警察 暗黒市場 下 (ハヤカワ文庫JA)感想
親子、幼馴染み、犯罪、悲劇、歴史あらゆる相似が絡み合って、ユーリの過去とともに紐解かれる。そして沖津すら予測しなかった形で、ユーリの過去の事件に落とし前がついた。ユーリはやっぱり末弟風味だが、怯えたりいじけ根性が首を擡げることがあっても、ギリギリの際で踏ん張って死地を生き抜いてきた強さと、いつも誰かに庇護される強運も込みで沖津はユーリを買ったんだろうと思った。今回はあの關がユーリの掩護に回った。關の食え無さも相当なのもんなのでコイツの話もじっくりと読みたい。過去と決着したユーリのこれからの変化に注目。
読了日:11月03日 著者:月村 了衛

読書メーター

2023年11月27日月曜日

0449 機龍警察 狼眼殺手

書 名 「機龍警察 狼眼殺手」
著 者 月村了衛     
出 版 早川書房  2017年9月
単行本 496ページ
初 読 2023年11月27日
ISBN-10 4152097094
ISBN-13 978-4152097095
読書メーター 
https://bookmeter.com/books/12283179  

 どうにも忙しく、じっくり腰を据えてハードカバーを読む時間をとれなかったため、思いあまってオーディブルに手を出した。
 だって、Kindle版もまだ高い・・・・(T-T)

 女声の朗読も、声色を使った台詞回しも、“はっ”とか“うっ”とかの息をのんだり、呻いたりの擬音(?)も、不慣れな私には聞いているのがとてもツライ。だがしかし、炊事をしながら、掃除をしながら、縫い物をしながらでもちゃんとストーリーは頭に入ってくるし、時間を複線で使ったようなお得感は苦手を差し引いても素晴らしい。
 と、言うわけで、3日がかりで全部聞き終え、あとは何日かかけて文字を追い直す。

 警視庁各課との捜査協力体制が敷かれて登場人物がざくざくと増え、汚職・贈賄・巨額脱税と予告殺人の並行捜査。手が足りないので国税庁も巻き込んで。狙うのは国策プロジェクトとも言うべき“クイアコン”。革新的な量子通信技術の実用化=次世代通信規格化を目指す巨大プロジェクトに絡む「敵」、そのクイアコンを隠れみのに蠢く策謀、それを狙う中国共産党とその諜報組織、「敵」が雇った殺し屋“狼眼殺手”、そして「敵」の敵たる和義幇と、彼らが契約した暗殺者集団、そして、またしてもIRF処刑人がライザを狙い・・・・・と、あまりにも複雑で、ストーリーの七転八倒ぶりときたら、読んでいて頭が煮えそう。
 銀狼のエピソードとか、ちょっとうざったかったが・・・・、って言うか銀狼ことエンダの動機の分析がアレってどうなの、とか言いたいことはある。あと、いちいち痩せ犬の七ヶ条を持ち出すユーリもかなりウザい奴だと私は思うのだけど、でもまあ、ここにツボらない人間は機龍警察を読む資格はない、よな。多分。
 今回は、沖津の私生活の一端(あれが、私生活と言えるのであれば、だが)が明らかになったり、沖津の信念と覚悟の一端をチラ見せしたり、龍機兵の秘密の一部が特捜部のメンバーに明かされたり、とシリーズ全体の中での進捗もある。あと、前巻で惨い目に遭った城木の挙動がいちいち気になり、「信じてる。城木さん、私は信じてるからね。」とドキドキしていたんだが。
 この点については、予想を裏切る事態で収束・・・・・というよりは、次巻に持ち越しとなった。突入要員3人も、幾多の作戦行動を経て、だんだんチームとしてまとまってきたよう。
 それにしてもだ。ライザの「私は警察官だ」はやめれ。やめてくれ。

 今作で自覚したが、こういうところ、私は月村了衛とは決定的に合わない。私は熱血は苦手なの。ハードボイルドが良いの。武士は食わねど高楊枝、ぐらいが丁度良いの。

 ライザの独白などは、背筋にゲジゲジが歩いてるんじゃないかってくらい、ぞわぞわしてきゃーってなります。文字を読んでいる分には、こういうところは敢えてサラっと読むのであまり気にならないが、じっくり朗読されてしまうと、かなりキツいことが今回判った。(笑)

 それでも面白い。読まずにはいられない。当然次巻も読む。それが機龍警察。そして月村了衛。
 

2023年11月26日日曜日

0448 機龍警察〔完全版〕

書 名 「機龍警察〔完全版〕」
著 者 月村了衛
出 版 早川書房 2014年11月
単行本 390ページ
初 読 2023年11月24日
ISBN-10 4152094982
ISBN-13 978-4152094988
読書メーター  
https://bookmeter.com/reviews/117400863  

 巻末のエッセイ集と著者による自作解題を読むために入手した。解題で『未亡旅団』まで取り上げている、とのことから、『未亡旅団』読了までおあずけにしていたのをやっと手に取る。

 冒険小説といえばヒギンズの『鷲は舞い降りた』とマクリーンの『女王陛下のユリシーズ号』。テロリストであるならば、それはIRAの闘士でなければならない、というヒギンズ由来の「頑ななこだわり」がライザを産んだとは。『鷲舞』と『ユリシーズ』の大ファンとして大いに喜ぶ。

“何者かを悪と容易に断定しえないのが現実である。むしろ何者かを悪と断じるシステムこそが悪に近い” p.339  

“一作目に登場した王兄弟やネヴィルのエピソードは、姿にとってはこれまで通り過ぎてきた戦場での数限りない記憶の1つにすぎません。彼の物語はまだ始まってもいないと言えます” p.342・・・・・なんと!これからまだ、姿主演の物語が読めそう!
“關剣平が黒社会でのし上がるストーリィを今思いつきましたが・・・” 同p.342・・・・・それは是非読ませて欲しい。

 ところで、朱鷺メッセの物販コーナーには、『未亡旅団』は平積みされたのだろうか・・・・

2023年11月23日木曜日

0447 機龍警察 未亡旅団

書 名 「機龍警察 未亡旅団」 
著 者 月村 了衛 
初 読 2023年11月18日
読書メーター 
【単行本】      
出 版 早川書房 初版発行  2014年1月
単行本 401ページ
ISBN-10 4152094311
ISBN-13 978-4152094315
【文庫本】
出 版 早川書房 2023年6月
文 庫 608ページ
ISBN-10 4150315523
ISBN-13 978-4150315528

 「憎悪に潜む純愛と、寛容に潜む傲慢」
 結局人は自分の経験に依拠するしかない。いかに一心に思いを寄せようとも、想像を絶する残虐さは、恵まれた環境に生きる人間には寄り添い切れるものではない。
 安全で常識的な環境の中で培われた“慈愛”や“寛容”とやらが、地獄を味わい大きな喪失を抱える相手に通用するのか?
 日菜子はやはり傲慢だろうと思うよ。その「純粋さ」は幼稚ですらある。この重いテーマにこのロマンス。いるのか? 由起谷にしろ、城木にしろ、緑にしろ、なんとなく全体的にメンタリティが幼い気がするのは、たぶん気のせいじゃないんだよな。

 そうはいっても、今パレスチナで起こっていることを一方で眺め、一方でこの本を読んでいると、一体どこで、恨みと絶望の報復の連鎖を止めることができるのか、と考えてしまう。どこかで誰かが“もう殺さない”と決意し、その行動を変えなければ連鎖は止まらない。そしてそれはより多くの悲しみを背負ったものからしか発し得ないとも思う。世の中に確かに存在する狂気や傲慢や、絶望や怨念に相対することを迫ってくる月村了衛は、確かにエンタメの枠を超えてくる。

「日本警察は少年兵を、未成年の戦争被害者と見なすのか、それともテロリストと見なすのかだ」
 自分の目の前にあって、自分の行動次第で救えるかもしれない命のために全力を尽くす、図らずもそれを身を挺して示したのは城木の兄。命は天秤に乗るものではない。だから、その重みや価値を数や年齢で量るべきではない。だが「子供を守る」ということは、歴史や民族を超えて、本能に訴える。もしかしたら、「子供を守ること」は、この世で最大の正義なのかもしれない。紛争だけではない。貧困や、虐待や、あらゆる身近な暴力も、子供の未来に寄って立つことで、解決の道筋が見えてくるが、だからといってそれが実行可能かと言うと、極めて困難である。

 一方で、10代のテロリストをあそこまでして救う必要があるのだろうか?と、読んでいる最中もずっと考えてしまっていた。
 私の脳内のライザに「もし15歳の頃のお前を殺すことで、パディントン駅の惨劇を無かった事にできるなら、お前は15歳の自分を殺害するか?」と問い掛ければ、私の中でライザは「殺す」と即答する。それとも、ライザはそうは答えないだろうか。そんな問いかけは無意味だ。ミリーは決して生き返らない。と言うかもしれない。

 と、どうにも感想が重くなってしまうのは、この本のテーマがあれだから致し方ない。世界情勢に絡むテーマに加え、あまりにも歪なそれぞれの母子の関係、おまけに兄弟の相剋まで抱え込む様相だったので、けっこうきつかったのだ。城木の兄の宗方が、結局は良い奴であったことには心底ホッとしている。残された城木が心配ではあるけれど、きっと次作以降で一回りも二回りも大きくなってくれるだろうと期待する。由起谷とカティアの関係も、きっと未来に続くことを期待している。

さて、まったく勝手ながら。
妄想その①  カティアの逃亡を支援したのは実は東南アジアの裏社会に通じたユーリで、もちろん沖津も知ってる、と言うか噛んでる・・・・・とかだと、といいな。
妄想その②  カティアは成長して、特捜部の面々っていうか由起谷と再会がある。その時に事態は大きく変転する・・・・・とかだとと面白いだろうな。

2023年11月21日火曜日

介護日記的な・・・その3 コロナ!


 週末、なんとなく喉風邪っぽい?感じがしないでもなかった母であるが、常日頃、毎日・毎回 「ちょっと風邪気味で喉の調子がおかしくて、」が常套句となっていて、電話に出たとき、デイサービスに行きたくないとき、必ず体調不良を主張するので、つい、なんとなく見過ごした。
 そしたら月曜日の午前中。お仕事エンジンも温まってきた頃合いで、スマホにデイサービスからの着歴が? 折り返したら、「お母様、お熱があって・・・」ときたもんだ。
 脳の具合はよろしくないが、それ以外は至って健康な母なので、最近はとくに内科にかかった事もなく、それに以前にかかっていた診療所はバスで行く距離。あわてて実家から至近の内科にいくつか当たりをつけつつ、職場から施設まで最速のルートを探しつつ、電車とバスを乗り継いで辿り付いた時には、スタッフから「抗原抗体検査でコロナ陽性でした」とご報告をいただいた。
 なんでも先週金曜日あたりから、風邪症状の方はいたらしく、金曜日ご一緒したメンバーと職員さんから陽性者がでているとのこと。クラスターじゃん。
 まあ、仕方ない。なっちまったもんは仕方ない。
 タクシー呼んで、「ちょっと風邪っぽいので空気が流れるように、前と後ろの窓少し開けてもらえます?」と運転手さんにお願いする。そりゃ、5類になったと脳天気に喜んでるひともいるかもしれんが、べつにコロナの性質が変わったわけではなく。陽性者と密室はだれだってイヤでしょ。運転手さんもなんとなくお察しな感じ。
 内科にはコロナ陽性と連絡を入れておいたので、待合室で待つこともなく、そのまま診察室に入れられて、抗原抗体検査陽性なので、検査はしなくても良いよね?と確認され、一応熱を測って、処方箋を出してもらい、も一度タクシーを呼んで帰宅。
 ケアマネさんと、ホームヘルパーさんに連絡して、日程調整やら、なにやら。

 だがしかし。とにかく寝間着に着替えてもらって寝てもらったのはいいが、昼間にたっぷりと寝てしまった認知症のひとは、ゼイゼイ、ゼロゼロ、ゲホゲホ、と胸やら喉やらから異様な呼吸音を鳴らしながら、夜中に1,2時間ごとに眼を覚まし、ごそごそと動き回る。
 そして、自分がコロナだということを覚えていない。だから、マスクも外してしまうし、私の正面に座って咳き込むし。あああああ・・・・・
 
 だがまあ、仕方ない。覚えていないものはどうしようもない。とにかく、あんたはコロナなんだ!と言い聞かせ、マスクを外すな、寝室を出るな、と言い聞かせ、薬を飲みたがらないのもなんとか飲ませて、いやはや。

 昨日から在宅で付き合って、朝昼晩と薬を飲ませ、すこし持ち帰り仕事をして・・・。自分の着替えなど持たずに来てしまったし、自分のベッドで寝たくなったので、夕食まで世話してから一度、自宅の方に帰った。今夜は自分の布団でねて、明日また母のところに泊まりに行こう。
 しかし、こういった事態も十分に予想が付いたはずとは言え、やっぱりその場にならないと解らないことが沢山ある。何事も経験・・・・・そして、できないものは出来ないのだ、とあきらめるべし。

2023年11月5日日曜日

機龍警察 登場人物リスト


警察の階級をわかりやすく視覚化してみた。

[警視庁]
特捜部
沖津旬一郎警視長特捜部長 外務省出身の変わり種
城木貴彦警視特捜部理事官 
宮近浩二警視特捜部理事官 
由起谷志郎警部補特捜部捜査班主任 下関出身。不良少年だった
夏川大悟警部補特捜部捜査班主任 柔道一筋の体育会系の正義漢。いい奴
鈴石緑警部補特捜部技術班主任 IRFテロ(チャリングクロスの惨劇)
で家族を失った
柴田賢策特捜部技術班技官 技術オタク
箕浦特捜部技術班技官
桂絢子警部補 特捜部庶務担当主任 未亡旅団で初出
逢瀬由宇特捜部庶務担当職員 
和喜屋亜衣特捜部庶務担当職員 
〈突入班〉龍機兵搭乗要員
姿俊之特捜部付警部トップクラスのフリーの傭兵。特捜部の軍事顧問的役割
ユーリ特捜部付警部元モスクワ市警刑事・アジア圏の黒社会の雇われ用心棒?
ライザ・ラードナー特捜部付警部本名 ライザ・マクブライド。元IRFテロリスト
黛 光太郎警視監副総監
刑事部
椛島賀津彦警視監刑事部長
千波秋武  警視正刑事部捜査第一課長
牧野知晴警部補刑事部捜査第一課主任
鳥居英祐警視正刑事部捜査第二課長
中条 暢警視刑事部捜査第二課管理官
末吉六郎警部刑事部捜査第二課係長
高比良與志警部補刑事部捜査第二課主任
仁礼草介警部財務捜査官
警備部
酒田盛一警視監警備部長
佐野満警視長警備部次長
柏宏警視正 警備部警備第一課長
佐久間康則警視警備部警護課長
〈SAT〉
広重琢郎警視警備部SAT隊長
安西勉警視警備部SAT隊長【後任】
荒垣義男警部補警備部SAT制圧第一班班長 「機龍警察」で殉職
公安部
清水宣夫警視監公安部長
沼尻隆警視正 公安部参事官
武市譲警視公安部外事第一課長
寒河江新次警視公安部外事第一課管理官
是枝準樹警視公安部外事第二課長
曽我部雄之助警視公安部外事第三課長。未亡旅団では第四課長だが、狼眼殺
手では第三課長。ということは未亡旅団が間違い????
※著者によると、読者が想像する以上の重要人物であると
のこと。
伊庭充寿警部 公安部外事第四課係長
警務部
行友総司警視監警務部長
岩井信輔警部警務部教養課係長/由起谷の叔父
組織犯罪対策部
門脇篤宏警視長組織犯罪対策部長
渡会茂警視組織犯罪対策部第五課長
森本耕大巡査部長組織犯罪対策部第五課捜査員
【所轄警察署】
大日方勘治警視中央署副署長 自爆条項で自爆テロ被害で殉職
 [宮城県警] 
生島真二郎警視正 宮城県警刑事部長
堺宏武警視宮城県警刑事部組織犯罪対策局長
平松良治警視正 宮城県警警備部長
箕輪正晃警視宮城県警警備部機動隊長
 [神奈川県警] 
渡辺正孝警視監 本部長
満川偉佐男警視長警備部長
 [新潟県警] 
高山淳人警視監 本部長
諏訪真樹夫警視長 警備部長
浜本靖警視警備部外事課長
 [千葉県警] 
阿藤勝之警視監本部長。警察庁長官檜垣の従弟
【警察庁】
長官 檜垣憲護
和辻哲三郎警視監 長官官房長
丸根郷之助警視監長官監房総括審議官
各務慎次警視監 長官官房首席監察官
杉野克雄警視長長官官房監察官
海老野武士警視監警備局長
鷺山克哉警視監警備局 外事情報部長
長島吉剛警視長警備局 外事情報部外事課長
宇佐美京三警視長警備局 外事情報部国際テロリズム対策課長
堀田義道警視長警備局 警備企画課長
三沢成人警視正警備局 警備課理事官
佐竹裕久警視正警備局 公安課理事官
堀田義道警視長警備局 警備企画課長
小野寺徳広警視警備局 警備企画課課長補佐
〈白骨街道から)内閣情報調査室参事官補佐(出向)
【検察庁】
武良悦治東京地方検察庁 検事正
【国税庁】
魚住希郎東京国税局課税第二部資料調査第三課課長補佐
【内閣官房】
夷隈菫市官房副長官
鏑木麟太郎国家安全保障局長
五味十蔵内閣情報官
【外務省】
枡原太一欧州局長 
周防尋臣欧州局 西欧課 首席事務官 
久我直哉欧州局 ロシア課首席事務官
【政治家】
福間法務大臣
國木田肇経済産業大臣
稲葉康熙与党幹事長
小林半次郎与党大物政治家
岡本倫理与党大物政治家
市川悦治与党大物政治家
木ノ下定吉与党大物政治家
[フォン・コーポレーション]
馮志文香港財閥系企業CEO
【和議幇(フーイーバン)】
關剣平(くわん・じゅえんぴん)馮の第一秘書/和義幇の大幹部
鈴石輝正鈴石緑主任の父。故人 〈チャリングクロスの惨劇〉で家族とともに死亡
【機龍警察(完全版)】
王富國傭兵。姿の戦友
王富徳傭兵。富國の弟
クリストファー・ネヴィル職業犯罪者。姿の元上官
ザック・カミンズネヴィルの部下
ベニート・アヤラネヴィルの部下
ポール・ハットンネヴィルの部下
【自爆条項】
ウィリアム・サザートン外務英連邦省審議官 
バーナード・ナッシュサザートンの警護要員。SAS隊員
キリアン・クインIRF テロリスト。通称〈詩人〉 
ショーン・マクラグレンIRF テロリスト。通称〈猟師〉 
マシュー・フィッツギボンズIRF テロリスト。通称〈墓守〉 
イーファ・オドネルIRF テロリスト。通称〈踊子〉
ミリー・マクブレイドライザの妹 
デリク・マクブレイドライザの父 
ユーニス・マクブレイドライザの母 
メイヴ・マクハティライザの親友 
ブライアン・マクハティメイヴの従兄 
ジェーン・プラマー教区神父の妹 
ラヒムイスラム聖戦士。テロリスト養成機関 ライザの教官 
イナードイスラム聖戦士。テロリスト養成機関 ライザの教官 
アメディオ・バレンシアガETAテロリスト /ライザが殺害した
【暗黒市場】
丁(ティン)關の部下 
張(チャン)關の部下 
アルセーニー・ゾロトフヴォル(ロシアン・マフィア) 通称ティエーニ 
イジャスラフ・ガムザロシアン・マフィア。ゾロトフの腹心 
フランシス・セドラン武器密売業者 
ムハンマド・アリー・アーザム武器密売業者
ディヌ・クレアンガ武器密売業者 
ホセ・デルガド武器密売業者 
但馬修三元警察官 
吉岡功元警察官。但馬の部下 
熊谷康晴元警察官。但馬の部下 
ドミトリー・ダムチェンコモスクワ民警刑事捜査分隊班長 (当時)
オレク・プリゴジンモスクワ民警刑事捜査分隊捜査員 (当時)
リナト・シャギレフモスクワ民警刑事捜査分隊捜査員 (当時)
ゲンナージー・ボゴラスモスクワ民警刑事捜査分隊捜査員 (当時)
ビティア・カシーニンモスクワ民警刑事捜査分隊捜査員 (当時)
カルル・レスニクモスクワ民警刑事捜査分隊捜査員 (当時)
エドゥアルト・バララーエフロシア内務省組織犯罪対策総局密輸取締担当中佐 
ゴラン・ミカチューラ武器密売業者。シェルビンカ貿易代表 
ミハイル・オズノフユーリの父 
マルカ・オズノワユーリの母 
ネストル・ゾロトフゾロトフの父 
リーリヤ・ダムチェンコダムチェンコの妹 
〈海〉の組織の構成員  
ブラギンルイナクの〈副支配人〉
【未亡旅団】
シーラ・ヴァヴィロワ黒い未亡人 三人のリーダーの一人。〈砂の妻〉 
ジナイーダ・ゼルナフスカヤ黒い未亡人 三人のリーダーの一人。〈剣の妻〉 
ファティマ・クルバノワ黒い未亡人 三人のリーダーの一人。〈風の妻〉 
カティア・イヴレワ黒い未亡人 未成年テロリスト。組織の特務要員 
ナターリヤ黒い未亡人 テロリスト。ジナイーダの腹心 
ヴァレーリヤ黒い未亡人 テロリスト。ジナイーダの腹心 
リューバ黒い未亡人 テロリスト 
アゼット黒い未亡人 テロリスト 
ゾーヤ黒い未亡人 テロリスト 
ジャンナ黒い未亡人 未成年テロリスト 
アイシャ黒い未亡人 未成年テロリスト 
マリアム黒い未亡人 未成年テロリスト 
クレメンティーナ黒い未亡人 未成年テロリスト 
宗方亮太郎城木の兄。衆議院議員 。与党副幹事長
城木亮蔵城木の父。財務省外郭団体理事長
宗方日菜子亮太郎の妻。故人
山崎城木家の執事
【狼眼殺手】
エンダ・オフィーニー殺し屋。元IRFテロリスト
五百田侑弁護士。もと検事総長
多門寺康休闇経済のフィクサー
阮鴻偉(ゆん・ほんうぇい)關の腹心
寧楚成(にん・ちぇーしん)阮の部下
舒 里(しゅう・りー)阮の部下
白井直美警察庁長官秘書
傳瑞芳(ふー・るいふぁん)中国人留学生。高円寺の居酒屋のバイト
【白骨街道】
城邑昭夫城州ホールディングス役員。城木の従兄
城邑毬絵城州ホールディングス役員。城木の従妹
城守朔子城州ホールディングス役員。城木の叔母
城方要蔵城州ホールディングス役員。城木の従父
城方肇城州ホールディングス役員。城木の従弟
佃嘉夫在ミャンマー大使館 二等書記官・外務事務官・警視庁警部
愛染拓也在ミャンマー大使館 外務省専門調査官(通訳)
ソージンテットミャンマー警察 シットウェー警察部隊第5分隊隊長
ウィンタンミャンマー警察 シットウェー警察部隊第5分隊副隊長
チョーコーコーミャンマー警察 シットウェー警察部隊第5分隊
コンラハンミャンマー警察 シットウェー警察部隊第5分隊