2017年9月9日土曜日

0053 暗殺者グレイマン

書 名 「暗殺者グレイマン」 
原 題 「The Gray Man」2014年 
著 者 マーク・グリーニー 
翻訳者 伏見 威蕃 
出 版 早川書房 2012年9月 
初 読 2017/09/09 

  堪え性がない!このお人好し!と冒頭から叱咤したくなるが、この性格だからこそこの物語。
 ロイドのような奴にまで「子犬みたいな奴」だと見破られているところが笑える。善悪ってそんなに簡単に判別できるものなのか?という疑問はさて置き、いささか単純で善良で無慈悲でお人好しな殺戮者という矛盾する性格と、それを凌駕する戦闘技能の高さに魅了されっぱなしだ。
 動けば動くほど怪我が増えて痛そう。実際泣いて痛がってるし。痛みに強いわけでもなさそうだけど、それでも彼を突き動かす動機は正義?責任感?あまりにも人間味のある暗殺者。次作が楽しみである。
 初っぱなからジェントリーの履歴を事細かにご披露してくれてるおかげで、「彼は何者なのか」などと考えなくてすむのが吉。ひたすら彼の戦いに酔いしれるだけ。
 いやあ、テンション上がるわ〜。結構な爽快感がある(笑)。ロイドが頭が悪すぎて胸くそ悪いけど、そこはリーゲルも同じ気持ちなので彼のプロフェッショナルで補ってもらう。サー・ドナルドとモーリスが渋くて良い。
 アメリカ人と書いてあるだけでなんとなく「バカ」と書いてあるような気がするのは、たぶん馬鹿ブッシュとトランプのせい。

✓「一日に二度くらいサンドイッチを食べさせて、キッチンのコーヒー・ポットには熱いコーヒーを入れておき、彼がここにいることは忘れろ」・・・・・・猫? 
✓「おれが重武装し、憤怒し、外にいるからだよ」・・・・・・!!! 
✓クレアは、ケイトの口を手でふさいで、悲鳴が漏れないようにした。・・・・・・クレア偉すぎる。8才なのに、双子なのに!将来ドンおじいちゃんの会社の跡を継いだクレア嬢とそれにかしづく元暗殺者、って構図を妄想して楽しむ。 
✓「ご提案に、ひとつだけ些細な問題があるのですが」・・・・・・コートに惚れた。

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