2022年4月1日金曜日

2022年3月の読書メーター および3月31〜4月1日の雑感など



 4月1日から、新しい職場および業務に異動。5年前にやっていた仕事と業務内容とダイレクトリンクした。そしたら、記憶も5年前にダイレクトリンクしちまって、この4年間(正確には3年+1年)やっていた仕事が忘却の彼方に押しやられてしまった。新しい職場で会った人に自己紹介しようとしたら、(3月31日までの)現職の職場の名前も仕事もどうしても思い出せない。頭の中のどこにも記憶がなくて、いや、焦ったね。(数秒で復活したけど。)

 職場の周辺に書店がないのが寂しいが、飯田橋、そして神保町には近くなった。古本まつりとか、東京創元社の夏の本まつりにも、仕事帰りに寄れそうで嬉しい。あと1年働いたら早期退職しようと本気で考えていたが、もうすこし職業寿命も伸びるかも知れない。ついでに読書寿命も伸びると嬉しい。まずは体調を整えるところからだな。英語の勉強も心を新たに始めたいと思う。

 3月に読んだ本は実質P.D.ジェイムズのダルグリッシュ警視3冊のみ。あとは追いかけている新刊コミックス3冊と、3月後半はヨネダコウの『囀る鳥は羽ばたかない』に溺れた。これについては別途。


3月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:1838
ナイス数:976


幼女戦記 (24) (角川コミックス・エース)の感想
暫く無沙汰すると書いた舌の根も・・・、もといインクも乾かぬうちに、登録しますよ〜。残業帰りの電車の中で読了です。デグさん、南方大陸で辛くも勝利。ロメールと分かれて向かう先は、冬季の東部戦線だろうなぁ。
読了日:03月26日 著者:東條 チカ


囀る鳥は羽ばたかない 1-7巻 新品セット囀る鳥は羽ばたかない 1-7巻 新品セット感想
1、2巻はKindleアンリミで。残りは7巻まで衝動で。ヤクザの抗争、情愛、暴力、嫉妬、虐待。そして、愛。ヤクザの若頭、矢代はネコでドMで淫乱で、暴力で感じる幹部連中の“公衆便所”。だれがどう見ても変態だが、部下は彼を慕い、上司には可愛がられ、それがやっかみを生む。歪みきった自分自身をそこそこに御しているのだが、自分の中には底知れない恐怖がある。百目鬼の純で真面目な愛情は、その内側を晒けだしにくる。グロいしエロいのに、エモい。矢代と百目鬼の行き着く先を見たい。とても残酷なことになりそうだが。
読了日:03月21日 著者:ヨネダ コウ

女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)女の顔を覆え (ハヤカワ・ミステリ 1281)感想
ダルグリッシュシリーズ第一作目は1962年の作品で、大戦の記憶がまだ生々しい時代。女性に求める貞操観念もやや大時代的。そんな時代を背景に、ロンドン近郊の旧家で、使用人で未婚の母だった若い女性が殺される。ダルグリッシュはまだ警部。周辺の事件関係者の人物造形を書き込んでいって、謎に満ちた被害者の人物像を浮き上がらせていく手法はすでに確立されているが、ダルグリッシュは露出少なめで、どちらかというと狂言回しに近い。ラストは関係者を書斎に集めて半円に並べた椅子に座らせて、犯人探し!これぞ英国ミステリな展開。
読了日:03月18日 著者:P.D.ジェイムズ

雨柳堂夢咄 其ノ十二 (朝日コミック文庫)雨柳堂夢咄 其ノ十二 (朝日コミック文庫)感想
いつ読んでも、どこ読んでも変わらない蓮さんのシリーズ。愛おしく、少し淋しくて、人恋しい。家族が寝静まったしんとしているけど人の気配がする仄暗い深夜に、一人で本棚の前にただずんでいる気持ちに似ている。
読了日:03月15日 著者:波津 彬子

Veil (4)透明な火傷 (リュエルコミックス)Veil (4)透明な火傷 (リュエルコミックス)感想
彼女、だんだん幼児っぽくなってない?彼氏の方は、大我慢大会状態。ちょっと、いやかなり、切なくなってきたぞ。もー、はやく一緒にベッドに入っちゃえよ。お前たち、大人になっちゃえよ、もう、お風呂場なんて拷問でしょ、アレ。やれやれ、今作もとても素敵でした。
読了日:03月10日 著者:コテリ

死の味〔新版〕 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫 シ 1-19)死の味〔新版〕 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫 シ 1-19)感想
下巻に入ってもダルグリッシュはスーパーヒーローではない。むしろ普通の人であるが、矯めにも耐える柔軟で強靭な精神性に心ひかれる。事件の真相にあまり意外性はないが、被害者のベロウン卿が、悩める普通の人間であったことに安堵を覚える。犯人が推定されてからの急な展開の方がむしろ意外だ。自らを狂気に追い詰めていく犯人の描写は空恐ろしい。ただひとつ思ったのは、ベロウン卿が愛人に安らぎを求めつつ、偶然出会った女性にも憩っていたこと。これはやはり不実ではないのか。彼に愛を捧げた女性を痛ましく思った。
読了日:03月09日 著者:P・D・ジェイムズ

死の味〔新版〕 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)死の味〔新版〕 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
アダム・ダルグリッシュシリーズ、文庫新版。原作は1986年、まだ携帯電話はない。政界や上流階級の取扱いに注意を要する重大事件の専門チームを結成したばかりのダルグリッシュ警視長が陣頭指揮をとって、閣僚級政治家の不審死を追う。上巻はまだまだ風呂敷が広くなるばかり。章を追うごとに関係者が増え続け、秘密の多かった被害者(辞任した閣僚で、若手有望株の保守党議員)の私的生活はまだ謎に包まれたまま。ダルグリッシュの捜査にあたる態度は冷徹にも見えるが、彼の過去や成熟した人間味や温情や心情がちらりと表現されてくすぐられる。
読了日:03月05日 著者:P・D・ジェイムズ

読書メーター

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