2022年9月1日木曜日

0385 カソウスキの行方 (講談社文庫)

書 名 「カソウスキの行方」
著 者 津村 記久子          
出 版 講談社  2012年1月
文 庫 192ページ
初 読 2022年9月1日
ISBN-10 406277044X
ISBN-13 978-4062770446
読書メーター 
https://bookmeter.com/books/4533568 
 
 なんで、この本私買ったんだっけ?と思わず首をかしげるくらい、自分のテイストではない(笑)
 しかも、書籍情報確認するためにAmazonのサイトに行ったら、購入履歴が表示されるんで、私はこの本を中身も確かめずにAmazonでポチったようだ。
 うっすらと記憶を辿るに、たぶん、尊敬する読メの読み友さんが書いた津村記久子さんの本のレビューに興味を持ち、Amazonで検索し、表紙がキレイで、ちょっとタイトルに心惹かれたこの本をポチったのだ。多分。
 でもって、ほんの10ページくらい読んで、「駄目だこれは。私が読めるテイストじゃない」となって本を閉じ、その旨を読メで報告したら、これまた別の読み友さんに爆笑(仮想・なにしろSNSの上の文字でのことだ)されたのだ。それ以降、私の乏しい日本人作家さんの積ん読(というか「並べとく」)本に交じってこの本は立っていたのだが、まあ、そんな経緯で放り出したこの本が頭の片隅に引っかかり、そのカソウスキの行方がどうなったのか、確かめたくもあり。・・・と、いうかまあ、悲しくも新型コロナの濃厚接触者になりおおせた(?)ので、この機会にようは薄い本から読んで片付けてしまおう、という魂胆であった。

 それにしても、こういう、なんだろ、若い(?)女性の心の機微っていうかそこをあえてはずしてくるオモシロさというか何というか、を取り扱う本を読むにつけ、自分の中にはどうも、“女性成分”が足りないな、と自覚してしまう。
 なんというか、女の子の恋愛やら夢やら希望やらがよく分からない・・・・というよりは、「どーでもいい。面倒くさい」がいちばん近い。そういやあ、中学生の頃にはもう、いわゆる「女の子集団」が苦手だったよなぁ。自分は、おもに父に育てられたためか、「男の子成分」が多い、というか、はっきりいって「女の子成分」はかなり少なめなのだ。先天的には女性だけど、後天的に身に付ける分がなんだか足りてないっつうか・・・・いや、父と遊んだのが、新幹線のプラレールだとか、ダイヤブロックで家を作る、だとか、コマ回し、だとかスーパーカー消しゴム、だとか・・・・あと、そうだ、自分の身長よりも足を掛けるところが高い位置にある竹馬もあったな。さんさんカラー竹馬、ではもちろん長さが足りないので、近所の竹林に竹取りにいって作った手作り品だった。・・・・と、思わず自己分析に走っちゃうくらい、この本のつっこみどころが那辺にあるのか、私にはよく分からんのだった。でも、きっと彼女も「標準型」の女の子じゃあないよな。むしろリアルで隣にいてくれたら楽しそうなのに。きっと「友達」というよりは「ナカーマ!」っつう感じで仕事ができそうだよな、とは思う。まあ「カソウスキ」の行方が雲南省までいっちゃうとは意外ではあったが。それにしてもヒドイメールだった(笑)
 で、実はこの本は短編3作が収録されている。
 2編目の、「Everyday I Write A Book」は好き。相手のオサダが、エロ小説書いているのを野江に暴露して心臓がバクバクしてるっていうのが面白い。やっぱり「女の子の心理」に疎いので、女の子の心理を微妙にはずした面白み、というのにも自分は疎いみたいだ、というのを再確認した。 
 3作目の「花婿のハムラビ法典」にいたっては、もう、混沌を突き抜けていて、これはこれで面白かった。もはやこの世のものとは思えない(笑)


0 件のコメント:

コメントを投稿