2022年11月25日金曜日

番外 恋するインテリジェンス  1〜10 (バーズコミックス リンクスコレクション)

書 名 「恋するインテリジェンス 」1〜9既刊  
    10巻11月24日発売
著 者 丹下 道    
出 版 幻冬舎コミックス 2014年6月〜
初 読 2022年11月
 言わずと知れたBL本。何はともあれ、表紙絵が美しい。
この凄みのある表紙で、中身がこんなバカップル本(笑)であったとは、本を開くまで判るまいよ。だがとにかく、そうそうたる登場人物達が、美々しく麗々しい。私好みの絵柄であるのは間違いない。

さて、ストーリーは、というと。とりあえずAmazonのリードを引用してしまおう。

N国外務省にある国際情報統括官組織は、諜報活動を主に行う特殊情報収集組織である。その諜報活動の中には「色仕掛け任務」もあり、入省した男性分析官は「男役」と「女役」に分類され、二人一組の「バディ」となり、なんと極秘に夜な夜な特訓をしているのである!! 主任分析官である針生篤の「バディ」は同期の美貌の麗人・戸堂眞御だが、初めての特訓の時、あまりの戸堂の愛らしさに針生は暴走してしまい、それから二人の仲はぎくしゃくしているのだが――!?

と、いうことで、N本国のKヶ関の中央官庁の一つである外務省の中に設置された諜報組織は、色仕掛けを専門任務の一つとしており、女性による色仕掛けは禁止されているが男性はOKなので、エリート分析官(諜報員)を男役と女役に分けて、日々技術を研鑽している・・・・という基本設定。上下関係でいえば、98期、108期、118期、128期、と10年単位で指揮監督および指導のラインを形成しているよう(このチームは“エイトライン”)で、128期(新人)の直属の上司および指導教官は118期が務め、その上司は108期・・・と脈々と濃厚な子弟関係が築かれているようだ。若手は基本、本庁を中心に雑務、研修、初歩任務に従事。その上世代が諜報活動の実質的な活動部隊、その更に上は中間管理職級、その上は世界に散って高難易度な諜報活動に従事している・・・・・というような感じの設定。まあ、アクションでもエスピオナージでもない、BLなんで。スパイ組織が全員黒スーツってのもないっちゃあないが、見場がよろしいので可。
 ちなみに一番の“お気に”は秋草千愛室長。千愛と描いて「ちのり」と読むんだが、どうしても“血糊”を連想してしまうのは、本人の性格上も仕方ないよね?以下、各巻特にお気に入りのシーンについては、場所を忘れないよう、赤字記載。

そんなこんなで栄光の【第1巻】
★118期のトップである戸堂眞御(とどうまお)とそのバディ針生篤(はりゅうあつし)(表紙)10年越しの熱愛(っつうか、偏愛っつうか、変態?)。眞御ちゃん、就職先を誤ったとしか思えない純情っぷりのうえ、全身性感帯で過敏すぎるんで色(性的)任務は無理ってことで、もっぱら内勤で指揮統括者への道を歩んでるらしい。バディの針生は、入省式の日に眞御ちゃんに一目惚れして以来、報われない愛を眞御ちゃんに捧げる日々。そんな二人がついに相思相愛(バカップル化)となる話。もちろん濡れ濡れである。
★あとは、財務省関税局の志山と主計局の土門カップルと志山パパ(事務次官)の仁義なき戦い(笑)の開戦。

【第2巻】表紙はふたたび、針生と眞御ちゃん。
★128期生の武笠(針生の弟子)と深津。武笠が名実ともに針生の弟子と認められる(笑)
★室長補佐戸堂眞御ちゃんが指揮を執る諜報作戦。彼らの得意とする色仕掛け作戦であるが、準備時間不足の齟齬から作戦中の針生が危機となり、たまらず現場に飛び込んだ眞御ちゃんの時間稼ぎのための急場の色仕掛けは功を奏すぎてかえって眞御ちゃんの方が逃げられなくなる。そこに駆けつける針生、ということで、シリアス展開から一転してやっぱりバカップル。118期柳と先森のバディもここで登場。
【第3巻】表紙は法務省の楚和と鷹見。ネクタイがお揃だ。
★財閥の御曹司の128期武笠とビンボー人のバディ深津のあれやこれや。
★志山パパの育児日記的なやつと、現在の続・仁義なき戦い(笑)
★志山(財務省・関税局)と土門(財務省・主計局)割とシリアスに志山の危機を土門が救って一気にプロポーズまで。このプロポーズのセリフがめっちゃステキです。志山の上司の差形(さしがた)課長がクールでこれまた素敵。
★鷹見(法務省・検事)と楚和(そわ)課長(法務省・入管)表紙もこの二人。楚和の内職(?)。
★2巻のカリム王子作戦反省会。秋草室長、ビジュアル初登場からかなりのやさぐれ感。咥え煙草にボサボサ頭に無精ひげに黒の眼帯・・・・でもこの人、BCなんだよ。ギャップの予感が堪らん。

【第4巻】表紙は、御曹司モードの武笠と、深津。
★大財閥の御曹司武笠はバディの深津を遊び抜いてると誤解しているが、実は深津はその日のメシにも事欠くド貧乏で遊びどころではない。当然のことながら童貞。ってまあ定番の行き違い設定を安心して楽しもう。お気に入りのセリフは武笠の「い、いいんじゃないか?別に、愛染さん売ったっていうか 愛染さんもう鶏楽さんに私物化されてるようなもんだから」(笑)。その通りだ。
★サイドストーリー先森×柳。細い小さい先森がじつはガチの肉食いだと判明。
【第5巻】表紙は19年越しで愛を結実させた財務省の差形課長と古賀課長★丸々一冊、差形の報われなかったこれまでの恋とその成り行き。図らずもキューピッド役を果たした外務省・千散はイイ仕事をした。差形と千散のキャットファイトは鶏楽でなくとも見たい(笑)。この差形課長も私のお気に入り。こういう淡々とした人が欲情する色っぽさは好きだ。

【第6巻】表紙はある事件以来疎遠になっていた先森と柳
★女装でパーティーに潜入してる先森。あきらかにノーブラ背中丸出しの御衣装だが、バストは偽装できているのだろうか?と気になる。ここで(たぶん)初登場の唐式さんの手書きの吹き出し「仕事と大きな子供の相手で手一杯でな」というのも何気に気になる。
大きな子供ってバディのことか?これはひょっとして惚気か?でもって、先森に対してめっぽう紳士に振る舞う柳がちょっと切ない。
★秋草と元バディの我玄(わぐろ)が会議で偶然遭遇。秋草「しね」
★「裏切りは絶対に許さない」師匠から弟子に代々申し送られる言葉。
★「ちゃんと手袋してください。新人たちが怖がるでしょう」とさらっと秋草室長に言ってのける秘書の三祭(みさい)はかなりの大物だと思うの。室長はやってることが完全にセクハラだけど、セクハラをセクハラと思わせない迫力がステキだ。
★秋草の室長補佐時代突然舞い込んだD国潜入任務で、秋草と先森が敵に見つかり、秋草が先森を逃がす。拘束された秋草を助けるためにバディの我玄その他が強行突入。結局この作戦で秋草は片目を失い両手は拷問で大火傷、我玄は秋草を庇って銃弾を受けて重傷を負い、唐式も顔面に傷を作る。秋草と我玄の関係はギクシャクしてやがてバディ解消。先森は作戦破綻の責任を感じて、自分も柳との恋愛を絶つ・・・・という過去編と、先森・柳の現在編。6巻は読み応えたっぷり。とにかく秋草室長ファンには堪らん。
ところで、この「D国」がどこだか気にならんか?頭文字がDの国ってあまり思いつかないのよ。デンマーク、大〇民国、ドミニカ・・・・?途上国って言っているしなあ。

【第7巻】118期一のダメンズ鶏楽と、男をダメにする男・愛染
★幼少時からの寂しさを愛染の存在で埋めようとする鶏楽、愛染に膝枕しているときが一番幸せそうで、これはこれでまあ、よいかと。「じーん」って愛染の呼びかけも好き。それにしても愛染が「俺」っていうと違和感がすごい。108期の鳴子さんとバディの佳澄怜王(かすみれお)さん初登場(たぶん。)
 愛染がただの美形キャラじゃないところに注目。実家は京都にあるらしいが、祖先は伊賀だとか甲賀だとかいわれても納得できそうな経歴ではある。あと、この巻はスキマの小品がとても良い♪
★供威×黒瀬 黒瀬は秋草→先森→の直系子孫になるわけだが、結構秋草に似てるタイプだと思うのだよ。黒瀬はさほど好みではないにせよ、秋草びいきとしては先が楽しみなキャラクターだ。
★我玄の思い出の写真 若い頃の我玄と一緒に写真に写ってる黒髪ポニーテール美人。その人が誰だか判ったのは、相貌認識力ピカイチの蔵本だけ。
★唐式の場合 表向きはオーダーメードスーツのテーラーの偽装で諸外国の要人の情報収集にあたる唐式。クールな唐式を訪れてちゅっとキスするのは、バディの坂遊(初登場。・・・でもないか。6巻のD国潜入任務で、バイクで囮になってたのはたぶん坂遊さんだな。思えばあの任務、118期トップ(秋草補佐+我玄主任)が重傷で戦線離脱・バディ解消となり、BCの二人(秋草と唐式)は顔面の怪我で以降色任務から離脱を余儀なくされたろうし、エイトラインにとってはかなり大きな禍根をのこす作戦だったろう。)
【第8巻】表紙は128期供威と黒瀬。モノトーンの市松柄でコーディネート
この二人の話はまあ、さほど興味がない。に、しても私は黒瀬はあまり好みじゃないのだが、彼は秋草室長みたく成長しそうな片鱗も見えるので、いちおう注目している。
★スキマ話が秀逸(笑)「体で責任とれ」 秋草千愛さんのコマが多くて嬉しい。この人の異性装を見たくてしかたなくて、いろいろと妄想している。
★後半は、桃月と聖前。あざとかわいい桃月と、ねっとりと桃月に粘着してる聖前さんのお話。108期で桃月のトレーナーの小羽さん登場。
「おまえがつけるんだよ!いま首に巻きついてる成人男性の手の代わりに!」牛通堂ナイス。
★カムボーイ業務で白星を挙げて嬉しい桃月が、つい失言(笑)。このあたりから明らかになるが、桃月はしょっちゅうあのあざとかわいい関西弁で室長に毒づき、そのお仕置きで困難任務やら海外任務にすっ飛ばされているらしい。そのやらかしは、最新巻(10巻)でも明らかに・・・・
【第9巻】118期一の毒舌男春日と118期一勤勉で謙虚で自信のない木菜。目下この期で一番救いのないバディ。
★そんな二人の馴れ初めと春日のやらかしの数々。不美人が眼鏡を取ったら驚愕の美女、の男バージョンっすね。春日は鳴子さんが「なんとかする」じゃなくて、唐式に鉄拳制裁されてたほうが話が早かったんじゃないかとは思わないでもない。
★せっかく木菜を大人っぽく、美しく成長させようとの唐式の心づくしを盛大に台無しにする春日。この落とし前は新刊の第10巻へ持ち越し。
★秋草室長のプライベートレッスン。媚薬を投薬されて息が上がって朦朧となっている状態で拘束を抜けろ、と。でも本当の目的は、柳への餌付けかもしれない。
そんなこんなで、11月24日に第10巻発売を待つ。
【第10巻】表紙は、牛通堂×千散+春日×木菜。ついでに言うと裏表紙は秋草室長(めっちゃ美しい。色っぽい。なんつーか、紛れもないBC)
 肌、しろ!デコが美し!あのどーにもこーにもやさぐれたお顔にホットパクして、マッサージして、お髭を永久脱毛して、美容液塗り込んで、つやつやに磨きたい。ああ、私は傷ついた男に弱いのだ。室長にでっかいリボンを掛けて我玄さんに差し出したい、と切望するまでになってしまった私は立派な(?)BL読み。この年で悪い病気が再燃するとは。・・・・で、さて、嬉し恥ずかしの10巻。
★スキマ10が冒頭って何事(?)だけど、コレが一番好きだな。
★木菜の姉弟はそっくりな美形揃い。これで自分に自信のない木菜はほんとうに可哀想。へたるな春日。はやく良い男におなり。
★「大えろえろ魔王」「エイトラインの最難関事項」と後輩達にウワサされる秋草室長、裏表紙のイラストは最高です。美しく、そして色っぽい。はやく室長メインの話を読みたいです。いつか我玄さんとよりを戻す話が読めるのだろうか・・・・。

2022年11月1日火曜日

2022年10月の読書メーター

 8月中旬に、母の認知症が本格化していることに気付き、受診、検査、見守りカメラの設置、包括ケアセンターへの相談、要介護認定の申請、お弁当宅配の契約、認定調査、デイケアの見学、ケアマネさん探し、介護支援事業所との契約・・・・とバタバタとここまでやってきた。
 幸い、というか、身に染みついた生活習慣とは貴重なもので、母は、いろんなことを忘れているし、いろいろと怪しげなところもあるが、生活は大崩れすることなく、独居生活を維持している。問題は、デイケアには行ってくれそうもないことかな。私が病気になったら、母の生活も干上がってしまうので、いざと言うときに頼れる場所を作っておくのだ、と、日々、母を説得し、納得させて「よっしゃ」と思うが、翌日までにはキレイに記憶が初期化されている日々。(笑)
 週末は母の家(つまり私の実家)に出向いて、一週間分のメシ炊きをするのも、はや2ヶ月近いが、片道2時間弱。電車の中で本を読めば良いじゃないか!と開き直ったものの、大抵寝落ちしている、お疲れモードの今日この頃である・・・・・

 さて、新刊ラッシュの10月、予定通りに読めたのは、『ワニ町』のみ。あとはすべて後回しで、相変わらず日本人作家祭り開催中である。グレイマン新刊を読まねば!という意気込みと、それ、来年の9月頃までに読めばいいんでね?という悪魔のささやきのあいだで揺れ動いた10月後半、かねてから読みたいと思っていた鳴神氏のSISシリーズから、日本の作家のデビュー作漁りに漕ぎ出してしまいそうな今日この頃です。次に狙うのは日明恩氏のデビュー作(分厚い)。とりあえず年内にヴァクスのハードカバー3冊だけは、読み切って、今年の抱負を完結させたい。あ、知念実希人氏の『機械仕掛けの太陽』もホットな内に読まなければ・・・・・


10月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2962
ナイス数:1103

私が愛したサムライの娘 (時代小説文庫)私が愛したサムライの娘 (時代小説文庫)感想
鳴神響一氏デビュー作品。鎖国の時代、将軍吉宗と対立した尾張藩主宗春とその配下の甲賀武士、対日貿易を独占していたオランダと、大国スペインの海外領土と極東貿易を巡る野心。そこによるべを持たないスペインとオランダの(新教と旧教の)混血の士官ラファエルと、過酷な境遇を、その血と師・左内ゆえに享受する忍びの雪野。海洋冒険小説のエッセンスまでちょこっと混ぜ込んで、時代小説ながら、当時の出島の風物や海外情勢など、スケールの大きな舞台を設定。日本人の意識に登りにくい、日本史と世界史の教科書の狭間を忍びの矜持と純愛で描く。
読了日:10月29日 著者:鳴神 響一

乙嫁語り 14 (青騎士コミックス)乙嫁語り 14 (青騎士コミックス)感想
馬・です。とにかく馬が走る。馬が美しい。草原の民はとにかく馬が好き。馬が全てを解決する。初めて知った馬の品種アハルテケも本当に美しい。今回は、先だって街を襲うという暴挙の果てに先細ってしまったアミルの実家の、今は族長となった兄、アゼルの嫁取り。(というか、アゼルの妻の婿取りといった方が正しいような気も・・・・)選び、選ばれた強く美しい草原の夫婦の誕生です。そして、寡黙なバイマトが選んだ妻は、顔に火傷を負った出戻りの娘。娘の傷ついた心ごと選び取るバイマトは最高の男だ!そしてアミルはムチムチだった(笑)
読了日:10月28日 著者:森 薫

SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎II 聖域 (ハルキ文庫 な 13-8)SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎II 聖域 (ハルキ文庫 な 13-8)感想
今作は幽霊騒ぎからはじまって、北条の埋蔵金、映画のロケ、脱税絡みそして白骨死体。ちょっとしたカーチェイスから、晴虎のニューナンブまで出てきて、ホテルのビュッフェみたいに色とりどりの盛り沢山。解決はあっさり目だけど、晴虎を始め、登場人物がみんなキャラ立ちしていて、とても魅力的。ディティールの作りこみや正確さが、作品の血肉になっている。突拍子もないところもあったりするんだけど、地に足のついた設定が効いてる。「神は細部に宿る」という格言を著者に捧げたい。そしてラストがまた、効いてる。次回を待て!!
読了日:10月22日 著者:鳴神 響一

SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎III 創生 (ハルキ文庫 な 13-9)SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎III 創生 (ハルキ文庫 な 13-9)感想
グレイマン新刊着手前にすぐ読み切れる薄い本、という極めて不純な動機で、3巻目に手を出した不真面目読者を赦してほしい。それにしても、だ。作中のローカルなネタに大喜びしてしまいました(^^ゞ  詳細はブログの方へ→https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2022/10/0399sis-iii-13-9.html ストーリーは安定の面白さ。とくに小説の新人賞の話はさすがにリアリティがあり、山の話は臨場感があって良かったです。妻の死の謎を追いかける次巻を待ってます♪ 
読了日:10月19日 著者:鳴神 響一

SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎 (ハルキ文庫 な 13-7)SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎 (ハルキ文庫 な 13-7)感想
元神奈川県警のSIS—特殊捜査係の武田晴虎は、4月の人事異動で希望通り、丹沢湖岸の駐在所勤務に赴任した。武田が指揮した人質立てこもり事件で部下が重傷を負ったのがきっかけで、部下を指揮して危険に晒すことに自分はこれ以上耐えられないと感じたからだった。第二の警察官人生を、地域の住民の安全と安心のために捧げようと、なんのてらいもなく、単身駐在所に住み込んだ晴虎だったが。なんと地元で誘拐立てこもり事件が発生する。晴虎のキャラが良くスラスラ読める。ちょっと予定調和っぽいが、安心して読めると思えばそれも良し。
読了日:10月16日 著者:鳴神 響一

どこまでも食いついて (創元推理文庫)どこまでも食いついて (創元推理文庫)感想
前作の表紙サイコーと思ってたんですが、今作の表紙も良いですね。スワンプチーム3最高!前回ラストの翌朝からスタートして、この本一冊で二日間。今回もシンフル時間を楽しむ。むしろフォーチュンがシンフルに来てから1ヶ月が経過しているのが奇跡のようだ。今作は、なんとカーターが殺されかけて危機一発。恋するフォーチュンがなかなかの男前です。カーターのベッドサイドのシーンが度々差し込まれるせいか、ドタバタは全体的には大人しめかな。美味しいところはカーターがもって行きました。それにしてもダニエル・クレイグより格好よいとは!
読了日:10月14日 著者:ジャナ・デリオン

ア・ソング・フォー・ユー (講談社文庫)ア・ソング・フォー・ユー (講談社文庫)感想
にこにこ園のビルの外に捨てられた赤ん坊。捨てたのは子供?しかも男の子?産んだ方は無事なのか?と心晴れぬ園長探偵のハナちゃん。子供はみんな幸せであるべきだ。子供たちを幸せにすることができないのなら、俺たち大人なんて、生きてる価値なんかない。ハナちゃんの想いが熱い。このシリーズの練がほんのりといい奴なのにはちょっと気持ちが救われる。だけど、そんな練に後腐れのない使い捨ての鉄砲玉のスカウトをまんまと手伝わされたハナちゃんは、今日も報われない。それにしてもオカメインコはどうなったのだ?それがどうにも気になる。
読了日:10月08日 著者:柴田 よしき

月神の浅き夢 (角川文庫)月神の浅き夢 (角川文庫)感想
いよいよ『聖黒』を先に読んだことを後悔する。被害者名と掛川エージェンシーだけで、激しくネタバレ状態。おまけに泉が彼氏はコンピューターの天才なんだって、それ練以外にあり得ない。やっぱり脳内を一端初期化してリコシリーズを始めから読み直したい。今回は過去の冤罪事件にからむ連続警官殺害死体損壊遺棄事件。リコは古巣で鬼門の警視庁に捜査本部の助っ人で加わるが。練と麻生も話に絡むが、今回またも麻生〜!貴様ぁ!!な事態だ。斎藤と練の馴れ初めも明らかになる。斎藤の出所を出迎えに行く練。斎藤を取り込む作為かもしれぬが良い子だ
読了日:10月05日 著者:柴田 よしき

読書メーター