2022年11月1日火曜日

2022年10月の読書メーター

 8月中旬に、母の認知症が本格化していることに気付き、受診、検査、見守りカメラの設置、包括ケアセンターへの相談、要介護認定の申請、お弁当宅配の契約、認定調査、デイケアの見学、ケアマネさん探し、介護支援事業所との契約・・・・とバタバタとここまでやってきた。
 幸い、というか、身に染みついた生活習慣とは貴重なもので、母は、いろんなことを忘れているし、いろいろと怪しげなところもあるが、生活は大崩れすることなく、独居生活を維持している。問題は、デイケアには行ってくれそうもないことかな。私が病気になったら、母の生活も干上がってしまうので、いざと言うときに頼れる場所を作っておくのだ、と、日々、母を説得し、納得させて「よっしゃ」と思うが、翌日までにはキレイに記憶が初期化されている日々。(笑)
 週末は母の家(つまり私の実家)に出向いて、一週間分のメシ炊きをするのも、はや2ヶ月近いが、片道2時間弱。電車の中で本を読めば良いじゃないか!と開き直ったものの、大抵寝落ちしている、お疲れモードの今日この頃である・・・・・

 さて、新刊ラッシュの10月、予定通りに読めたのは、『ワニ町』のみ。あとはすべて後回しで、相変わらず日本人作家祭り開催中である。グレイマン新刊を読まねば!という意気込みと、それ、来年の9月頃までに読めばいいんでね?という悪魔のささやきのあいだで揺れ動いた10月後半、かねてから読みたいと思っていた鳴神氏のSISシリーズから、日本の作家のデビュー作漁りに漕ぎ出してしまいそうな今日この頃です。次に狙うのは日明恩氏のデビュー作(分厚い)。とりあえず年内にヴァクスのハードカバー3冊だけは、読み切って、今年の抱負を完結させたい。あ、知念実希人氏の『機械仕掛けの太陽』もホットな内に読まなければ・・・・・


10月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2962
ナイス数:1103

私が愛したサムライの娘 (時代小説文庫)私が愛したサムライの娘 (時代小説文庫)感想
鳴神響一氏デビュー作品。鎖国の時代、将軍吉宗と対立した尾張藩主宗春とその配下の甲賀武士、対日貿易を独占していたオランダと、大国スペインの海外領土と極東貿易を巡る野心。そこによるべを持たないスペインとオランダの(新教と旧教の)混血の士官ラファエルと、過酷な境遇を、その血と師・左内ゆえに享受する忍びの雪野。海洋冒険小説のエッセンスまでちょこっと混ぜ込んで、時代小説ながら、当時の出島の風物や海外情勢など、スケールの大きな舞台を設定。日本人の意識に登りにくい、日本史と世界史の教科書の狭間を忍びの矜持と純愛で描く。
読了日:10月29日 著者:鳴神 響一

乙嫁語り 14 (青騎士コミックス)乙嫁語り 14 (青騎士コミックス)感想
馬・です。とにかく馬が走る。馬が美しい。草原の民はとにかく馬が好き。馬が全てを解決する。初めて知った馬の品種アハルテケも本当に美しい。今回は、先だって街を襲うという暴挙の果てに先細ってしまったアミルの実家の、今は族長となった兄、アゼルの嫁取り。(というか、アゼルの妻の婿取りといった方が正しいような気も・・・・)選び、選ばれた強く美しい草原の夫婦の誕生です。そして、寡黙なバイマトが選んだ妻は、顔に火傷を負った出戻りの娘。娘の傷ついた心ごと選び取るバイマトは最高の男だ!そしてアミルはムチムチだった(笑)
読了日:10月28日 著者:森 薫

SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎II 聖域 (ハルキ文庫 な 13-8)SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎II 聖域 (ハルキ文庫 な 13-8)感想
今作は幽霊騒ぎからはじまって、北条の埋蔵金、映画のロケ、脱税絡みそして白骨死体。ちょっとしたカーチェイスから、晴虎のニューナンブまで出てきて、ホテルのビュッフェみたいに色とりどりの盛り沢山。解決はあっさり目だけど、晴虎を始め、登場人物がみんなキャラ立ちしていて、とても魅力的。ディティールの作りこみや正確さが、作品の血肉になっている。突拍子もないところもあったりするんだけど、地に足のついた設定が効いてる。「神は細部に宿る」という格言を著者に捧げたい。そしてラストがまた、効いてる。次回を待て!!
読了日:10月22日 著者:鳴神 響一

SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎III 創生 (ハルキ文庫 な 13-9)SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎III 創生 (ハルキ文庫 な 13-9)感想
グレイマン新刊着手前にすぐ読み切れる薄い本、という極めて不純な動機で、3巻目に手を出した不真面目読者を赦してほしい。それにしても、だ。作中のローカルなネタに大喜びしてしまいました(^^ゞ  詳細はブログの方へ→https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2022/10/0399sis-iii-13-9.html ストーリーは安定の面白さ。とくに小説の新人賞の話はさすがにリアリティがあり、山の話は臨場感があって良かったです。妻の死の謎を追いかける次巻を待ってます♪ 
読了日:10月19日 著者:鳴神 響一

SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎 (ハルキ文庫 な 13-7)SIS 丹沢湖駐在 武田晴虎 (ハルキ文庫 な 13-7)感想
元神奈川県警のSIS—特殊捜査係の武田晴虎は、4月の人事異動で希望通り、丹沢湖岸の駐在所勤務に赴任した。武田が指揮した人質立てこもり事件で部下が重傷を負ったのがきっかけで、部下を指揮して危険に晒すことに自分はこれ以上耐えられないと感じたからだった。第二の警察官人生を、地域の住民の安全と安心のために捧げようと、なんのてらいもなく、単身駐在所に住み込んだ晴虎だったが。なんと地元で誘拐立てこもり事件が発生する。晴虎のキャラが良くスラスラ読める。ちょっと予定調和っぽいが、安心して読めると思えばそれも良し。
読了日:10月16日 著者:鳴神 響一

どこまでも食いついて (創元推理文庫)どこまでも食いついて (創元推理文庫)感想
前作の表紙サイコーと思ってたんですが、今作の表紙も良いですね。スワンプチーム3最高!前回ラストの翌朝からスタートして、この本一冊で二日間。今回もシンフル時間を楽しむ。むしろフォーチュンがシンフルに来てから1ヶ月が経過しているのが奇跡のようだ。今作は、なんとカーターが殺されかけて危機一発。恋するフォーチュンがなかなかの男前です。カーターのベッドサイドのシーンが度々差し込まれるせいか、ドタバタは全体的には大人しめかな。美味しいところはカーターがもって行きました。それにしてもダニエル・クレイグより格好よいとは!
読了日:10月14日 著者:ジャナ・デリオン

ア・ソング・フォー・ユー (講談社文庫)ア・ソング・フォー・ユー (講談社文庫)感想
にこにこ園のビルの外に捨てられた赤ん坊。捨てたのは子供?しかも男の子?産んだ方は無事なのか?と心晴れぬ園長探偵のハナちゃん。子供はみんな幸せであるべきだ。子供たちを幸せにすることができないのなら、俺たち大人なんて、生きてる価値なんかない。ハナちゃんの想いが熱い。このシリーズの練がほんのりといい奴なのにはちょっと気持ちが救われる。だけど、そんな練に後腐れのない使い捨ての鉄砲玉のスカウトをまんまと手伝わされたハナちゃんは、今日も報われない。それにしてもオカメインコはどうなったのだ?それがどうにも気になる。
読了日:10月08日 著者:柴田 よしき

月神の浅き夢 (角川文庫)月神の浅き夢 (角川文庫)感想
いよいよ『聖黒』を先に読んだことを後悔する。被害者名と掛川エージェンシーだけで、激しくネタバレ状態。おまけに泉が彼氏はコンピューターの天才なんだって、それ練以外にあり得ない。やっぱり脳内を一端初期化してリコシリーズを始めから読み直したい。今回は過去の冤罪事件にからむ連続警官殺害死体損壊遺棄事件。リコは古巣で鬼門の警視庁に捜査本部の助っ人で加わるが。練と麻生も話に絡むが、今回またも麻生〜!貴様ぁ!!な事態だ。斎藤と練の馴れ初めも明らかになる。斎藤の出所を出迎えに行く練。斎藤を取り込む作為かもしれぬが良い子だ
読了日:10月05日 著者:柴田 よしき

読書メーター

0 件のコメント:

コメントを投稿