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2019年1月29日火曜日

0161 なぜ人と人は支え合うのか 「障害」から考える

書 名 「なぜ人と人は支え合うのか 「障害」から考える」 
著 者 渡辺 一史 
出 版 筑摩書房 (2018/12/6) 
初 読 2019/01/29 

 人の本質は、助け合って感謝の気持ちを交わしたり、もっと深いところで心を揺り動かされるところにある。人と人が助け合うためには、困っている人と助けてあげられる人の両方が必要で、その意味では人に助けてもらうしかない障害者も確かに世の中の役に立っているのだ。
 屋久島の縄文杉も富士山もそれはそれとしてただそこにあるだけ。それから生きる勇気をもらったり、神々しい美を感じたりするのは、人間の側の営み。人間の共感する力の発露である。
 障害者だって同じ。寝たきりの障害者を前にして、それが意思の疎通もできない無価値なものにじるというなら、それはそう感じる本人の共感力や人間性の欠如を告白するものでしかない。

 相模原のやまゆり園事件を導入に、障害者という存在を通じて人と人のあり方を問う。沢山の示唆があり、考えさせられた。

2018年11月15日木曜日

0148 日本の雇用と中高年

書 名 「日本の雇用と中高年」 
著 者 濱口 桂一郎 
出 版 筑摩書房 (2014/5/7) 
初 読 2018/11/15 

 自分が労働環境や条件に希求するものが、おおよそ日本の労働行政(国)が進もうとしているものと時代的にも内容的にも軌を一にしていたことに、軽く衝撃を覚えた。
 前著「若者と労働」で縦型「メンバーシップ型」と横型「ジョブ型」の労働類型を分かり易く説明してくれたが、今著では、特に中高年に焦点を当てつつメンバーシップ型の弊害を読み解いていく。
 自分が居心地が良いと感じさえする会社のありようが本質的に過酷なものであることを、噛んで含めるように、教え諭すような本。
 取り敢えず読んでみてくれ、と特に同年代に勧めたい。
 長く生き、長く働くには、どうしたら良いのか。
 メンバーシップ型の無軌道な服従の要請に応え続けることはせず、右肩上がり賃金にはある程度のところで見切りをつけ、ワーク・ライフバランス重視の生活を取り戻し、などなど。
36協定よりも11時間インターバルの方が大事。60歳で定年したのち低賃金で継続雇用するよりは、中高年でももっと若く、柔軟性もあるうちに、働き方を変えて70までは働く。どれもとても重要なことに思える。