原 題 「Hide and Seek」1991年
著 者 イアン・ランキン
翻訳者 延原 泰子
出 版 早川書房 2006年4月
初 読 2018/02/25
このシリーズ(文庫)の墨絵調(?)表紙はかなり格好良いが、この本の表紙はちょっと時代劇っぽくないか。イギリス人の一匹狼刑事ってよりは、「刺客・子連れ狼」とかそんな感じ。
ってのは共各区、面白かったよ!
しりとりのように各章が繋がり、不意に絡みあう人物達。
冴える刑事の勘。
リーバスは昇進して警部になって、ちょっと肩肘はってるのかな?格下の警官をあごで使ういばりんぼ(笑)のイヤな奴になっとる。
なんとも組織人らしい尊大さを発揮しながらも一匹狼はやるときゃやるぜ!で相棒?のホームズも黙らせる。どんどん死人が増えて壮大になっていくミステリーを読み付けてるせいか、一人の無名な若者の死の背景を確信的に追うリーバスがなんだか不思議に感じられた。島国的というか村的な閉鎖的、排他的な雰囲気がかえって新鮮。
サイコは彩子さんかな?日本人ぽい名前。今回はハイド(人名・動詞、名詞)の掛詞がキーワードになってるし、英語のサイコと掛けてるような気もする。元のスペルを確認していないので、適当な思いつきだけど。
イギリスには24時間営業のパン屋さんがあるらしい。24時間営業なんて酔狂なものは日本にしかないのじゃないかと思っていた。コンビ二じゃなくパン屋なとこがおもしろい。
結末は、まあ、読む人それぞれに。ラスボスが陰に隠れてたままなのが気味わるい。リーバス抹殺されるんじゃ?と心配です。