著 者 田中芳樹
出 版 創元SF文庫 《初版は徳間ノベルズ 1982年11月》
初 読 1984年頃?
再 読 2018/02/08
再読企画《銀英伝》30年ぶりの再読。
もちろん初読はトクマノベルズ。私はかつて銀英伝で民主主義を学んだのだ。そういや当時は中曽根首相の時代だったが、トリューニヒトを読むと中曽根を思い出し、中曽根を見るとトリューニヒトを思い出してさらに不愉快になる、とのたまったのはどちら様だったっけ。
丸々2ページに及ぶトリューニヒトの演説を読むのがヤン同様苦痛だ。全体的にうろ覚え状態だったが、1巻こんなに内容濃かったのか?
序章−アスターテ会戦−イゼルローン奪取−アムリッツァ−ヤン艦隊創設−皇帝の死まで。
ファーレンハイトが冒頭から出ていた!オーベも登場してたか。ミッちゃんロイちゃん、ビッテンフェルト、メックリンガー、ケンプ。うろ覚えだったが、やはりアムリッツァで出てきた新兵器は指向性ゼッフル粒子だった。完全に忘れていたのは地球とフェザーンの関係性。
そして文章がキレキレである。名言・名文の多いこと。
✓「・・・俺は宇宙を手に入れることができると思うか?」「ラインハルトさま以外の何者に、それがかないましょう」
✓「私は自分の人生の終幕を老衰死ということに決めているのです。150年ほど生きて、よぼよぼになり・・・」以下、抜き書き御免。
✓「用心しておられるようだ、貴官は」
✓"いつでも、王様は裸だと叫ぶのはおとなではなく子供なのだ。"
✓"愚将が恥じるべきは能力の欠如であって・・・"
✓「決まってる。他に能がなかったからだ」
✓「とにかく期待以上の返答はいただいた。この上は私も微力を尽くすことにしましょう。永遠ならざる平和のために」
✓"レベロは言葉を失い、為政者自身の手で民主政治の清新が汚されようとする情景を呆然と見守った、"
✓"グリーンヒル大将の返答は、いっそ荘重なほどだった。"
✓「よし、全艦隊、逃げろ!」
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