2025年9月28日日曜日

2025年8月の読んだ本

 9月が終わりに近づき、8月のまとめもしていないことに気付く。
 施設入居までと期限を定め、8月のお盆前から本格的に母の同居介護を開始し、母は一昨日、無事にGH(認知症高齢者グループホーム)に入居できた。そのうち、顛末をきちんと〈介護日記〉の方にまとめようと思っているが、けっこう大変だった。(私が極限まで精神力を行使しした結果、母は大きな負担なく入居させることができたので、「大成功」といっても差し支えない程度に上手くいったのではないか。)
 さすがに休職するんだから、本を読む時間くらいはあるだろう!と母宅に大量に本を持ち込むも(なにしろ、ボッシュシリーズ全部もって行ったからね!)、ビックリするくらい読めなかった!
 9月初めに入居できる見込みが立ったので、この間母の見守り、食事の世話と並行しGHへの入居の準備を進めてきた。迷うことや一人で悩まざるを得ないことも多かった(というかそれしか無かった)。母を、母が自分で築いた家から出さなければならないことが苦しかった。母との関係をつらつらと振り返る時間でもあった。ただし、母は全部忘却済み! もはや母子間のあれこれは母からは滅却され、残ったのは一方的な私の思いでしかない。

 今は、母の本棚(というか、家全体)を整理しているところだが、母の「呆けない」ための本の数々や、脳を活性化するサプリ、とか全部役に立ってない!

 “お一人様の老後を如何に有意義に過ごすか”とか”脳が若返る”とか、ずいぶん沢山本を読んだようだが、一方で本当の「いざというとき」について考えることからは逃げ回っていた。

 「本当に一人で暮らすのが難しくなったらどうしたい?」という問いかけには、大抵「そうなったら死ぬからいいわ」と話にならなかった。その結果、母は見事認知症となり、施設への入居や、これから先死ぬまでの判断はすべて私が代行することになった。きっとこれからもいろいろと悩むんだろう。

8月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2850
ナイス数:816

審議官:隠蔽捜査9.5 (新潮文庫 こ 42-62)審議官:隠蔽捜査9.5 (新潮文庫 こ 42-62)感想
実質的には再読。署長が空席となった大森署の一日。奥さんの冴子さんが冴える「内助」、どこか頼りない息子の邦彦、長女美紀の正義感。「仲の悪い」阿久津と平田の両参事官。しかし真骨頂はやっぱり竜崎のおべっか使い!当の竜崎は、必要なことをしただけです、と涼しい顔だけど。おべっかもつかえれば、屁理屈もこねられる。さすが頭がキレる人はひと味違う。この刊は、竜崎のいろんな面が見られてとても好きです。
読了日:08月29日 著者:今野 敏

ウォルドルフ人形の本ウォルドルフ人形の本感想
今日はここ10年以上、ずーーーっとやりたかった事をしている。子供達が赤ん坊の頃、最初のお人形として手作りしたウォルドルフ人形の修理。男の子はムスメに丸刈りにされ😂、総天然素材(ウールと綿)故に虫に食われ😅、お洋服はゴムが伸び、ボタンが取れ・・・いつかいつか、修理して髪を生やそうと、髪の毛用の手紡ぎの羊毛も入手したのが5年は前。手に入れたところで力付き、さらに放置の年月。いつやるの?今でしょ!というわけで、一念発起して、今日は朝から人形を風呂に入れている。
読了日:08月24日 著者:カーリン ニューシュツ

好きだと言って、月まで行って (モノクローム・ロマンス文庫)好きだと言って、月まで行って (モノクローム・ロマンス文庫)感想
SEXの描写はさすがのM/Mだと思った次第。だけど、とにかく主人公2人が繊細で優しく、思いやりがある。いわゆるタフガイとは一線を画する、優しい世界の住人たち。それゆえに苦悩にもあるのだけど。オーストラリアのLGBTQを取り巻く雰囲気もちょっとわかる。雇用契約や権利—義務関係に対する意識の強さがストーリーのキモでもあるんだけど、この感覚は日本人にはちょっと理解が難しい分、よけいにモダモダと感じたかもしれない。あれだけ仲良く暮らしていても1年半、結婚に踏み切っていなかった慎重さ。すごく真っ当な恋愛だった。
読了日:08月17日 著者:N・R・ウォーカー
フラジャイル(30) (アフタヌーンKC)フラジャイル(30) (アフタヌーンKC)感想
森井君ニューヨークへ。円さんがまさかの危機。おそるべしアメリカ! でろでろに腐っちゃった検体でもできることをやり遂げる病理チーム偉い。その後の恐怖のカンファは推して知るべし。
読了日:08月16日 著者:恵 三朗

幼女戦記 (32) (角川コミックス・エース)幼女戦記 (32) (角川コミックス・エース)感想
『最古参』ショーンズ再び。この巻は危なげなかったかな。ソ連・・・ではなく、あの国の変態は健在。そして、今回あまり出番のなかったメアリー・スーが不穏だ・・・・
読了日:08月16日 著者:東條 チカ


カンツォニエーレ チェーザレ番外編 (モーニング KC)カンツォニエーレ チェーザレ番外編 (モーニング KC)感想
「お前は修道院には行かない。いずれ自分に相応しい相手を見つけ 子供を儲け 穏やかで温かい家庭を築く———」穏やかな表情で仄かな好意を寄せあった少女に語るチェーザレ。ひょっとしたら、この言葉はルクレツィアに寄せる秘めた願いであるのかも、と思ってしまった。ボルジアに生まれた以上、女は政略の駒でしかあり得ないのだけど。チェーザレ最後の自由な青春の日の思い出。アブナイ禁書が出て来たけれど、そちらは深掘りはせず、二人の仄かな恋情とともに暖炉に焼べられた。チェーザレの末の弟のホフレがかわいい。
読了日:08月16日 著者:惣領 冬実

宇宙兄弟(45) (モーニングKC)宇宙兄弟(45) (モーニングKC)感想
次巻で完結。月の周回軌道を漂流するムッタと,地上での必死の救出作戦立案。ヒビトはソユーズの中でその時を待つ。そしてヒビトがムッタに投げた救出ネットをしっかりと掴んでさあ、最終章へ!いやあ引っ張ったね。やっと次で完結。安心して待たせていただきます。
読了日:08月16日 著者:小山 宙哉

夜を走り抜ける 2 (enigma comics)夜を走り抜ける 2 (enigma comics)感想
あの人の愛、この人の愛。愛が錯綜しまくってるけど、主人公以外は大概大人だったのでなんとかなったか。17歳で心が死んでしまった晴生のあまりの不安定さが、周囲を巻き込んだ形。高嶋がありがちなキャラだけど、非常に良い(笑)。ここにも贋作の天才あり。しかし、ユトリロと牡蠣とシジミの組み合わせがシュールだ。街づくりのイメージがガウディってのもどうよ(笑)2巻はあちこちに笑いのツボもありつつ、収まるべきところにピースが嵌まるように収まっていくのが快感だった。兄弟愛が復活したのが良し。主人公カップルはまあ、そのままで。
読了日:08月14日 著者:湖水きよ,菅野 彰
夜を走り抜ける 1 (enigma comics)夜を走り抜ける 1 (enigma comics)感想
主人公を中心に、不穏・不安や思惑が渦巻いている。が、ストーリーがとっても追いにくかった。断片的な書き方だからか、秘密が多いからか。キャラも見分けにくくて・・・・。何かが起こっているけど、どうもよく判らない感じが、作品と相まって、不安感を醸す。でも2巻で全部すっきりするから、安心して2巻にGO!だ。
読了日:08月14日 著者:湖水きよ,菅野 彰

コーンウォールに死す (ハーパーBOOKS)コーンウォールに死す (ハーパーBOOKS)感想
ガブリエル73歳、双子は8歳。パレスチナの惨状を見れば、この作品に対する視線も若干冷ややかになるのは否めない、が。ずっと読んで来て、ガブリエルへの思い入れもひとしおなので、やっぱり新刊は嬉しい。シリーズ全体からみれば、もはや1巻全部がボーナストラックみたいなもの。とにかく、ガブリエルには幸せでいて欲しい。その一念しかない。コーンウォールで警察官になったピール元少年(笑)が登場。コーンウォールの連続殺人魔に端を発し、またも巨匠名画にからんで、巨額な脱法資金洗浄とイギリス政界の汚濁を暴く。巻末のノートは必読。
読了日:08月13日 著者:ダニエル シルヴァ

スモークブルーの雨のち晴れ 7 (フルールコミックス)スモークブルーの雨のち晴れ 7 (フルールコミックス)感想
だんだん顔のデッサンが崩れてきているような気がする・・・・。横顔・・・・。ゲイの心情、プランBで家族の幸せを己の幸せとすること。日々の営み。そして自分の過去も含めて今の糧となることの歓び。少しずつ幸福に実体が伴ってくみたいな感じがして良い。久慈父の遺稿が教え子の未来につながると良いな。翻訳の蘊蓄もとても好き。
読了日:08月01日 著者:波真田かもめ

后宮のオメガ 雪花の章 (ディアプラス・コミックス)后宮のオメガ 雪花の章 (ディアプラス・コミックス)感想
前巻ラストで見たいと思った子沢山のハーリドとイリヤの姿を見られて眼福です。
読了日:08月01日 著者:露久 ふみ

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