書 名 「チェイシング・リリー」
原 題 「Chasing The Dime 」2002年
著 者 マイクル・コナリー
翻訳者 古沢嘉通・三角和代
出 版 早川書房 1996年6月
初 読 2018/01/03
ピアスが学者バカで浅慮な行動を繰り返すんで、こっちまで心臓に悪い。
そこに触るな!指紋を残すな!無意味に動き回るな〜!!と何度叫びたくなったことか。
ピアスが暴漢に襲われて以降は早かった。
何故彼は衝動に突き動かされるのか?姉と義父に絡む彼の負い目が早い段階でもっと深く話に絡んできたらもうちょっと読みやすかったのに、と思わんでもない。
しかし終盤ピアスの巻き返しは見事。ラボでの逆転劇は圧巻。
それにレンナー刑事がちょい渋で格好良い。実際には大して活躍していないのにピアスを喰ってて役得だ♪
“ すぐさま温かみと理解が体中にあふれ、胸をくすぐった。” ———暴行されて重傷を負ったピアスに救急隊が鎮痛剤か鎮静剤を注射するシーン。この表現は素晴らしい。ああ、本を読んでいて良かった、と思う瞬間。
レンナーさんとのラストの会話も素敵だった。
しかしこの話、ピアスを陥れるためにリリーを殺すってのはリスクの方が高くつくのでは?という気がするのは言わぬが花なんでしょうかね。。。。