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2023年3月2日木曜日

コミック 囀る鳥は羽ばたかない 8 (H&C Comics ihr HertZシリーズ)

書 名 「囀る鳥は羽ばたかない 8」
著 者 ヨネダコウ        
出 版 大洋図書 2023年3月
単行本 210ページ
初 読 2023年3月2日
ISBN-10 4813033407
ISBN-13 978-4813033400

読書メーター https://bookmeter.com/reviews/112351285   
 表紙の矢代さんも、差し込みイラストの百目鬼と矢代さんの絡みも、美しいです。
 そしていきなり風呂場での絡みからスタート。そういや前巻、そんなところで終わっていたっけ。40歳になってる矢代ですが、百目鬼の目から見て、そのカラダは以前と変わらず美しいようだ。自分の感情とカラダを扱い兼ねる矢代と、力関係は逆転しているものの、そんな矢代をどうしたらいいか判らないままにほぼ体当たりな百目鬼が、不器用すぎて、読んでるこっちもどうしたら良いか判らん。
 このぶきっちょ同士、幸せになれる気がしない。

 そして明かされる矢代の秘密(?)。
 一人でいるところをあの井波に襲われてレイプされた、だと?(おい、七原!テメー何してやがった?何でガードしてねーんだよ!)←と思ったのは私だけではあるまい。
 そして、そのせいで不感症になって勃たなくなった、だと?・・・そんなことで、どうにも自棄ぎみな矢代に、百目鬼は無自覚に揺さぶりをかけ続けるし。なんだか読んでいてハラハラする。ツラい。無表情な絵に少ないセリフで、矢代も百目鬼も、どうも汲み取るべき感情がどこら辺にあるのかがよくわからん。連載ネタバレブログをいくつか読んでいるが、皆さんよくぞあそこまで深読みできるな?!
 桜一家の内紛と、三角の道心会の縄張り荒らしが一本につながって、荒れるのはこれから。次巻が最速でも一年後ってのもツラいね。

2022年4月2日土曜日

コミック 囀る鳥は羽ばたかない1巻〜7巻(以下連載中)

 3〜4月にはまったコミックがこちら。ヨネダコウ『囀る鳥は羽ばたかない』
 BLのレーベルだけど、内容的にはどうなんだろう。“ボーイズ・ラブ”というとつい、青くて甘美なのとか、背徳的でエッチなのとかのイメージ(←個人的思い込み)抱いてしまうのだが、これは、どっちかってーとそーいう話ではない。ヤクザと暴力とセックス。

 私はこういう設定の話は仕事柄、児童虐待の文脈で捉えてしまいがちなのだが、2巻で襲撃されて死にかけている矢代の

「俺は 全部受け入れて生きてきた
 何の憂いもない 誰のせいにもしていない
 俺の人生は誰かのせいであってはならない」
 
という静かな矜持にはひどく心を打たれた。

 色ごとの描写は暴力的でガツガツしていて、あまり艶っぽくはない。基本セックスというよりは暴力描写だし、まともに愛し合っているわけではないのだから、色っぽくなくても当たり前だ。一方で愛があるはずの百目鬼のセックスは、優しくはあるが一方的で、とても残酷でもある。愛情を口にしながらも強制的で矢代の抵抗は歯が立たず、矢代にとっては継父によるレイプの記憶を呼び起こす。本能的に恐怖と吐き気を催しても、百目鬼がそれを気にかけることはない。
 矢代にとっては、暗黙のルールと性欲処理にすぎないという「限度」がはっきりしたセックスがよほど安心なのだろうと思う。見ようによっては、百目鬼のセックスはほとんどレイプだ。愛があれば良いというわけではないのだが、若い百目鬼は心酔する矢代を失いたくないあまり暴走してしまう。

 開けてはいけない記憶の扉が開き、矢代は自分を守るために百目鬼を捨てざるを得ない。百目鬼をカタギの世界に返す、というのも理由の一つではあるかもしれないが、そちらは表面的なものでしかない。

 6巻で、抗争を偽装した三角の傘下における矢代排除の企みはひと段落し、矢代の所属した組は潰されるが、矢代は生き残る。そして、4年後。7巻は三角と盃を交わした子分であることは変わらぬながら、組を持たない裏カジノ経営者に収まった矢代が、百目鬼と再会して動き出す。4年の間に、研ぎ澄まされた刃物のようになった百目鬼は、矢代をどのように愛するのだろうか。この二人がどのように落とし前を付けるのか、現在進行中の連載からも目が離せない。