著 者 クリス・ホルム
翻訳者 田口俊樹
出 版 早川書房 2016年11月
3人の殺し屋とFBIが、なんの絡みもひねりもなく一点を目指して突進し4者激突大破!というか。終盤はスピード感があって一気によめたが、設定が凝ってる割に人物像が単純で、特に主人公、心に傷を負った元特殊部隊、とかいいつつ純朴で単純で健康なアメリカ男そのものだ。それにチャーリーの取って付けたようなレズ描写って必要なんだろうか?
お気に入りのレスターとガーフィールドはあっさり殺されちゃって残念である。でも派手で映像化向きだと思う。それを意識して書いてるんだろうな、とも感じる。映画化されたら見ると思う。ってか、第二作があるのか。これ。
ヘンドリクスはレスターがいないと何もできないんじゃなかろうか?と妙に心配になる。次作では、もうちょっと屈折して渋い男になってくれることを期待する。(多分無理だと思う。)
彼を、世界(?)四大殺し屋に数えてあげるべきかでは、意見の分かれるところ。グレイマンほどの、どんな危機も何とか乗り越える驚異の戦闘能力があるわけではなく、ヴィクターの偏執狂的周到さがあるわけでもなく、ケラーさんの訳のわからん破壊力があるわけでもない。どことなく普通の人っぽいんだよな、ヘンドリクスは。
読み友さんの分類によれば、ケラーのほんわか系ではなく、ヴィクターのクールストイック系でもなく、グレイマンのお人好し系とのこと。お人好しに関しても、グレイマンほど底が抜けてない。もう少しがんばりましょう的な愛されキャラ?
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