著 者 ジェフリー・ディーヴァー
翻訳者 池田真紀子
出 版 文春文庫 2003年5月
究極の安楽椅子探偵。ライムのひねくれ具合に魅了されてしまった。こんなのが現実に自分の隣にいたら耐えがたいかもしれないと思うのだけど、それでも誠実で(ある意味)素直な人だと思えてしまうところが、小説だなあ、と。「ボーンコレクター」という名前が唐突に出てきたのには若干驚いた。唐突すぎない?もっと骨のネタを積み重ねて、ライムか捜査班が命名するものとばかり思っていたよ。登場人物皆々、キャラが立っていて素敵。一番のお気に入りは、クーバーとドビンズだな。ライムへのさりげない気遣いや優しさがしみる。
ラスト、まさかの肉弾戦に笑ってしまう。真犯人はこいつだったのか〜!とかの驚きよりもただただライムの顎の強さに唖然(笑)。これだけ緻密にストーリー組み立ててきて、最後の最後に考察も検証も投げ捨てる展開の思い切りの良さに、その衝撃も込みで感服した。ライムの歯が折れないで良かった。ライムとサックスの未来に幸多からんことを!
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