2019年5月9日木曜日

0176 ロンリー・ハート

書 名 「ロンリー・ハート」 
著 者 ジョン ハーヴェイ 
翻訳者 夏来 健次 
出 版 社会思想社  現代教養文庫(1992/5/1) 
初 読 2019/05/09 

 携帯も、ポケベルすら無く、コンピュータは有益な情報をはき出させるにも多大な手間が必要で、刑事達は足でひたすら聞き込みをし、モノをいうのはデカの直感。

 孤独な男女はSNSなど無い時代、雑誌や新聞の1行広告で出会いを求める。

「当方、○○歳女性、独身。ハンサムで知的で優しい男性を求む。お手紙ください。」

 孤独な女性がロンリーハートという広告欄に投稿し、そして無残な死体となる。

 4匹の猫にかしづくやもめの警部が、黙々と捜査。部下を案じ、猫を首に巻き、家にいる時は常に猫の数をかぞえつつ。
 大事なアパートに被害が及んだのは気の毒だが、猫に害がなくてよかった。次の巻、彼はこのアパートに住んでいるんだろうか、とそこが心配。
 気配のない猫を家中探し歩いたら洗濯物カゴの中で寝てたり、夜中に重い!と思ったら胸の上に猫が座ってたりの猫飼いの日常がいちいち腑に落ちて楽しい。
 完璧有能ハンサム美意識高いスポーツマン上司(警視)が、能力だけではなく人間的にもすごい人設定。上司に恵まれないボッシュにレンタルしてあげたい。
 イギリス警察の警視、って一つの小説のスタイルなのかな。「警視の○○」シリーズも積みつつあるので、読まなければ。あれ、レズニックの家はアパートじゃなくて戸建てだったかな?勝手にイメージ作ってたっぽいが、どっちだったっけ?

0 件のコメント:

コメントを投稿