原 題 「SIERRA SIX」2021年
著 者 マーク・グリーニー
翻訳者 伏見 威蕃
出 版 早川書房 2022年10月
文 庫 上巻:464ページ/下巻:448ページ
初 読 2025年10月31日
ISBN-10 上巻:4150415005/下巻:4150415013
ISBN-13 上巻:978-4150415006/下巻: 978-4150415013
新刊から丸々3年以上寝かせてしまった(汗)。すでにその後、2作が刊行されている(汗)。その上、12月には新刊が出る!(大汗)。 ここで遅れを取り戻さねば、と慌てて手に取る。
今作は、12年前と現在の交互展開。"冷酷な目をした暗殺者”なのに、どうしても子犬に見えるのはどうしてだ? ジェントリーと教官だったモーリスの信頼関係もよい。だがしかし、久しぶりに登場したカーマイケルは相変わらずクソだ。
ジェントリーはザックのチーム〈ゴルフ・シエラ〉の4人目のシエラ・シックスだった。生意気千万の25歳。根っからの単独行動者。長期間の潜伏にも耐える粘り強さと比類無き技倆を持ち、そして口のきき方を知らない(笑)。
ただ、口のきき方は知らないが、自分がそういう人間だということは承知しているし、得手不得手も承知している。そして、望まれるなら、努力もできる。若ジェントリーは生意気で変わった奴ではあるが、見所はある。そんなジェントリーを鍛え甲斐のあるやつと見込んだザック。ジェントリーが弟以外では初めて持ったチームであり、上官。スタッグの組み方もジェントリーはザックとそのチームに叩き込まれたのだ。
そして、これまた甘酸っぱい、高校生みたいな恋。その結果は推して知るべし。
そして、ジェントリーが胸の痛みを知ることになった、惨憺たる結果になったパキスタンでの作戦から時が過ぎること12年。
再びCIAのおたずね者になったジェントリーは、ある民間請負の仕事であり得べからざる男を発見する。それは、12年前の事件の首謀者。そこから始まる追跡劇。
「俺はあんたのシックスでいたい」
もはや、恋の告白のような言葉で、ザックの永遠の弟分ポジションが確定した若造ジェントリーであった。


0 件のコメント:
コメントを投稿