2018年9月10日月曜日

0140−41 完全記憶探偵 上・下

書 名 「完全記憶探偵 上」「完全記憶探偵 下」 
著 者 デイヴィッド・バルダッチ
翻訳者 関 麻衣子 
出 版 竹書房 2016年12月 
初 読 2018/09/10 



 プロフットボールプレイヤーのエイモス・デッカー。危険タックルで負傷して、完全記憶と共感覚を持つようになる。
 幸せな家庭を築いていたのに、ある日、突然、それを奪われる。惨殺された家族の記憶が薄れることはない。そんな中、発生した事件が町を震撼させる。そして、浮かび上がってくるエイモスの家族の殺害との関連。

 エイモスが犯人と疑われるんじゃないかとヒヤヒヤしながら読む。 ライトな読み口だけど、内容は中々にハード。完全記憶を持つデッカーがあらゆる情報を記憶してから反芻して、真実を導き出す過程が面白い。最愛の妻と娘を殺されて、人生のすべてを失った男でもユーモアのカケラが残ってるのが救い、というか、むしろそれが彼を救ったのか?ともかくも面白かった。ベリンダが哀れだし、そんなに簡単に操作されちゃうものか、とも思うし、真の黒幕の方の描写が足りないような気もするけど、まあいいか、と。新たな仲間を得たエイモスの今後の活躍を期待する。

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