2019年9月28日土曜日

0183−84 わが心臓の痛み 上・下

書 名 「わが心臓の痛み 上」「わが心臓の痛み 下」
原 題 「Blood Work」1998年 
翻訳者 古沢 嘉通 
出 版 扶桑社 (2002/11/1) 
初 読 2019/09/28 


 大分前に読み始めてから放置してた。
 マッケイレブ、好きなキャラなのになんでのめり込めないんだろう?まさかこの本がマイクル・コナリー読破計画の前半の峠になろうとは。
 例によって女性キャラがいけ好かないからか。映画を先に見ていたせいか、表紙への違和感はあまり無い。ただし読書中は表紙の男を10歳は若返えらせ(大病・術後の老け込みを差し引き)した人物像(なぜか若い頃のイーストウッドの顔にはならない) で。
 FBI捜査官のテリー・マッケイレブ。心身をすり減らすような仕事に身を置き、心臓発作で倒れてリタイア。心臓移植しか助かる道はなく、珍しい血液型故にそれも難しいと思われていた。だがしかし、運良く適合するドナーが現れ、彼は病院の外に戻ってくることができた。
 しかし、そのドナーの姉が現れ、実はドナーは犯罪により殺されていたことが判り、しかも、その事件を解決してほしいとの願いに、マッケイレブは困惑するが。

 下巻に入ってからの動きと展開がスピーディー。どんどん引き込まれる。だが、献血に気づくシーンがちょっと強引かなと思う。コーデルの献血手帳だかカードだかで血液型に気づく、くらいのスモールステップが入った方が良かった。
 病院のPCのスクリーンセーバーがフライングトースターで、懐かしさのあまりフライングトースターの歌が脳裏で止まらなくなる。
「マイクル・ヘイラー・ジュニア」が名前だけ登場。
 そして最高潮に達した時にマッケイレブの口から飛び出す「おわかりか」。私の中の何かが昇天した・・・

 全般的に、マッケイレブの感に頼りすぎだよなあ。せっかくのプロファイラーなんだから、もうちょっと理詰めでも良かったのに。特にラストの対決と誘拐された2人の救出が・・・
 カノーリを忘れるな、のオチが付いていないような気がするんだが、あれは何だったんだろう。

 ああ、例によって文句たれてますが、面白かったです。
 特に下巻の疾走感が良いです。ウィンストンがブレないのがまた、いい。これから先出てくる事あるのだろうか?

2019年9月22日日曜日

0182 放課後地球防衛軍 2  ゴースト・コンタクト

書 名 「放課後地球防衛軍 2 ゴースト・コンタクト」 
著 者 笹本祐一 
出 版 早川書房 (2019/3/20) 
初 読 2019/09/22 

 なんと、この本にずいぶん時間をかけてしまった。目がすべるんだよ。予想を裏切らない展開なんで、ついうっかり2ページくらい読み飛ばして、気付いて戻る、を繰り返し。ペースに乗り損ねた。
 それにしても、著者、笹本サンの宇宙愛が炸裂する一冊である。こんなこと考えながら、民間宇宙船飛ばそうとしてるんだなあ、とニヤニヤ。岩江高校の文化部の連中が自分の出身校の文化部連中(電気部とか、化学部とか、写真部とか、図書委員会とか・・・・)とまるっと重なってこれもニヤニヤ。お約束のような「大変だ〜!」で、次巻へ続く。待ってます。

2019年9月3日火曜日

0180−81 暗殺者の追跡 上・下

書 名 「暗殺者の追跡 上」 「暗殺者の追跡 下」 
原 題 「Mission Critical (Gray Man) 」 
著 者 マーク・グリーニー 
翻訳者 伏見 威蕃 
出 版 早川書房 (2019/8/20) 
初 読 2019/09/03


 今作はイギリス舞台なせいか、比較的静かでこぎれいな感じ。例によってもらい事故的な巻き込まれ。

 どんどんスーザンが嫌いになっていく(笑)早く殺されてしまえ!スーザンはダメだと思うんだよ。性根の部分って、変わらないし、致命的だと思うの。せめて華々しく、惨〜く退場させてあげるのが良いと思うんですけどね。銃撃戦の周辺にいて、グレイマンたちが一戦交えた後ふと振り返ったら蜂の巣になって脳みそぶちまけてて、こうなっちゃ美人も台無しだなぁ、とザックに言われちゃう、ってシチュエーション希望。 

 さて、そんなことよりジェントリーとゾーヤだ。ゾーヤとの距離がだんだん縮まって、レーザーポインターでサインするあたりで、ジェントリーと一緒にばくばくする。ボクサーに一方的に伸されたジェントリーに不満そうなゾーヤ、圧倒的にグレイマンを信頼してるようだ。

 今回はこれまでになかった細菌戦。なにはともあれ世界最強のアセット二人がそろったところで、下巻へ。ポイズン・アップルとはまた絶妙なネーミング。スーザンが、毒林檎を持った老婆に化けた女王様に見える。
「鏡よ鏡。CIAで一番偉くなるのはだ〜あれ?」
「それは女王様、ではありません」うっき〜!殺してやる〜!! ホント自意識過剰な女は怖いよ。
 こんな毒蛇を身内に飼い続けるハンリーは勇者なのか愚者なのか?それにしてもコート、大悲劇になるところを紙一重で回避して、なんとかゾーヤとも次回に繋がりそうでよかった。途中、普通の生活とか語り出した時には絶対死亡フラグだと思っただけに、まだシリーズ続きそうでホっ(^_^;) 

  ところで解説氏!「彼女とジェントリ ーとのやりとりはユ ーモアにあふれていて 、緊張感の続く物語のなかで清涼剤のようになっている 。」あんたの感覚には同意しない!(笑)