原 題 「Blood Work」1998年
翻訳者 古沢 嘉通
出 版 扶桑社 (2002/11/1)
初 読 2019/09/28
マッケイレブ、好きなキャラなのになんでのめり込めないんだろう?まさかこの本がマイクル・コナリー読破計画の前半の峠になろうとは。
例によって女性キャラがいけ好かないからか。映画を先に見ていたせいか、表紙への違和感はあまり無い。ただし読書中は表紙の男を10歳は若返えらせ(大病・術後の老け込みを差し引き)した人物像(なぜか若い頃のイーストウッドの顔にはならない) で。
FBI捜査官のテリー・マッケイレブ。心身をすり減らすような仕事に身を置き、心臓発作で倒れてリタイア。心臓移植しか助かる道はなく、珍しい血液型故にそれも難しいと思われていた。だがしかし、運良く適合するドナーが現れ、彼は病院の外に戻ってくることができた。
しかし、そのドナーの姉が現れ、実はドナーは犯罪により殺されていたことが判り、しかも、その事件を解決してほしいとの願いに、マッケイレブは困惑するが。
下巻に入ってからの動きと展開がスピーディー。どんどん引き込まれる。だが、献血に気づくシーンがちょっと強引かなと思う。コーデルの献血手帳だかカードだかで血液型に気づく、くらいのスモールステップが入った方が良かった。
病院のPCのスクリーンセーバーがフライングトースターで、懐かしさのあまりフライングトースターの歌が脳裏で止まらなくなる。
「マイクル・ヘイラー・ジュニア」が名前だけ登場。
そして最高潮に達した時にマッケイレブの口から飛び出す「おわかりか」。私の中の何かが昇天した・・・
全般的に、マッケイレブの感に頼りすぎだよなあ。せっかくのプロファイラーなんだから、もうちょっと理詰めでも良かったのに。特にラストの対決と誘拐された2人の救出が・・・
カノーリを忘れるな、のオチが付いていないような気がするんだが、あれは何だったんだろう。
ああ、例によって文句たれてますが、面白かったです。
特に下巻の疾走感が良いです。ウィンストンがブレないのがまた、いい。これから先出てくる事あるのだろうか?