2022年7月31日日曜日

0375 WILLOW WEEP FOR ME <矢代俊一シリーズ15>

 
読書メーター:https://bookmeter.com/reviews/107970307   

Amazonより・・・「矢代俊一に妄執を募らせる渥美公三の死によって、俊一にもようやく平穏な日々が訪れた。高瀬とのライブに来た森田透のリクエストに応じて歌った曲が聴く者を驚愕させるほどの歌唱となり、金井恭平との激しい情事によってレッスンを休まざるを得なくなった俊一を見舞に来た父と俊一、そして英二も加わった自宅での演奏は、性的な絶頂を感じさせるほどの衝撃的な演奏となるなど、俊一の音楽はさらに飛躍を遂げようとしていたが……渥美公三の通夜、告別式への出席は新たな脅威を予感させるものだった。矢代俊一シリーズ第15巻。」

「まず、編集者としての私から見て明らかな矛盾や事実誤認については訂正をしました。」
とおっしゃられていたはずなんですが、私設編集長兼御夫君殿は。


 ずっと「隼」だったサブキャラが何故か「準」に、「花咲」サンが「花井」サンになってるよ、これまたいい加減なことで。御夫君は何をしておいでなのかなぁ。
 やっと渥美の執着から解放されたと思ったのに、ピアノデュオを続けている高瀬が微妙に束縛男っぽくなってきて鬱陶しい。その高瀬とのデュオライブを聴きに来た透のリクエストで、俊一が『朝日のあたる家』を絶唱し、聴衆がその壮絶な色気に当てられて欲情する副作用が発生、高瀬は「俺と寝る?」と言い出だす。ライブの後に、透と二人で飲んだ俊一は、透に、金井との関係性について、あることを指摘される。
 その金井との久しぶりの逢瀬で、俊一に別れを切り出した金井には、自分を捨てるなら「自殺する」と脅迫して金井を困惑させる。
 結果、自殺する代わりに金井にヤリ倒されて疲労困憊で昏倒し、父とのレッスンをすっぽかした俊一を父が見舞い、父と英二の3人で自宅で演奏したボレロでも近親相姦3Pしたかのように欲情。
 さらに、意識不明だった渥美が遂に息を引き取り、通夜の席では、俊一が渥美の死の原因と恨む親族の悪意に晒される。
 
 俊一は、「余技」では済まないほどに歌唱力がUPして、ついに歌オンリーのライブを企画することに。いよいよ俊一の歌に磨きがかかるが、それは同時にエロ開眼にも。なお、万里小路の父との関係については、ついに野々村がスクープしたらしく、週刊誌に「驚愕!矢代俊一の《まぶたの父》は世界の巨匠万里小路俊隆だった!」との記事が上がったとのこと。それにしても、週刊誌見出しがつまらなすぎるな。もっと素敵な文句を考えてくれればいいのに。

 ミューズの使徒でありたいと願いつつも行動がどんどん淫乱化するシリーズ15作目ですが、アクションパートが終わっちゃった後の脱力感漂う空気で例のグダグダが増量。おまけに新キャラ大地と銀河の渥美家子息たちが親父に輪をかけた非道キャラで陰惨さが激増、ついでに卑猥さも増大。比して、面白さは半減。はっきり言って上記のAmazonのリードの方が、作品本体よりも感動的すぎて何事かと。


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