原 題 「Sunset Express」1997年
著 者 ロバート・クレイス
翻訳者 高橋玖美子
出 版 扶桑社 2000年3月
初 読 2017/08/19
C&P6作目。
純なコールが迂闊にも強者の悪意に騙される。
それだけだと読むのがツラいが、ルーシーとの恋が絡んでコールが騙されるのも止むなしと思わされるところが上手い。コールの恋の為なら子守も辞さないパイク超万能!
利用された事に気づいた後半の巻返しは爽快だが「そこから派生したあらゆることが、自分の人生にこれほど長く尾を引く深刻な打撃を与えようとは思いもしなかった」というプロローグを読み返すにつれ、グリーンを撃ち殺したくなるのはパイクだけじゃない。
その後のコールの災難を読んだ後となっては奴を締め殺してやりたい。
クレイス祭りも終盤。残すところは『破壊天使』と『ホステージ』、コール&パイクはこれで邦訳は読み切った。本当はここからの4作をじっくり邦訳で読みたいのに。このシリーズはここからシリアスモードに突入するんだよ!
『天使の護衛』の後のパイク主役シリーズもなかなか良さそうなのに。ああ、残念。この巻には、思わず励まされるような良い台詞が沢山あった。
P「たぶん。だが、不都合があれば俺たちが正す」
ギブス「それでも、連中はまちがってて、われわれは正しい。その過程で銃弾を浴びなきゃならないのなら、浴びるまでだ」
「大事なのは司法制度の悪い部分じゃなくて、いい部分だ。悪い部分は正していかなきゃならない」
「あなたが正義と呼びたいものをわたしたちに与えてくれるのは、人間だけだわ」
ここのところ、ほぼ仕事から逃避するように読書にのめり込んでいたが、最後の最後でコールに元気づけられてしまった。しゃーない。私も頑張るかあ。(ちなみに司法とは関係ない)
ついでに守護神パイクの恋愛指南
「こいつが寂しがるだろう」(コールを見ながら、ルイジアナに戻るルーシーへ)
「頭がどうかしてるぞ。最後の夜なのにこんな話をしている場合か」
0 件のコメント:
コメントを投稿