2018年4月23日月曜日

0100−1 エンプティー・チェア 上・下

書 名 「エンプティー・チェア 上」「エンプティー・チェア 下」 
著 者 ジェフリー・ディーヴァー 
翻訳者 池田真紀子氏 
出 版 文春文庫 2006年11月 
初 読 2018/04/23 
 
 

 上巻は、都会派ライムにしては意外にも泥臭く土臭いのでどうにも興が乗らず、1年越しの細切れ読書となっていたこの本。どうしてもバーニング・ワイヤーまで読みたくて頑張った。サックスったら思い切った事するな〜、ってところで下巻へ。
 だがしかし!いや〜面白いじゃないか!全2作(やや記憶が遠いが)と較べて、肉弾戦、銃撃戦のスリル。そしてなんとライムvsサックスの頭脳戦。追いつめられれば追い詰められるほど、よけいな思いがそぎ落とされてあらわになるライムの愛。
 ライムとサックスそれぞれの相手に対する劣等感から生じたすれ違いは、こんな風に追い詰められなければ乗り越えられなかったのかな。
 それに昆虫少年が、どんどん普通の少年になり、それからどんどん超優秀な少年に変貌(本人が変わったのではなく、見ている方の見方が変わっていくのだけど)が面白かった。
 残りのページの厚さで展開が読めないのがディーヴァーではあるが、ラストはちょっとあざとくないかい?と思わないでも。 
 その前のどんでん返しは途中で、あ、これライムがよくやるやつだ、と気づき、オサレな黒人が出てきたときには、あ、こいつアレだ、と気づき。でも結構最後の方まで、某氏が悪者だと思い込まされていた。いやあ、やっぱりライム、面白いわ〜。

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