2018年4月22日日曜日

0098−9 宿命の地 1919年三部作 2 上・下

書 名 「宿命の地 上」「宿命の地 下」 1919年三部作 3  
著 者 ロバート・ゴダード 
翻訳者 北田 絵里子 
出 版 講談社文庫 2017年5月 
初 読 2018/04/22


 さて、最終章であるが。
 都合のよい展開に、余りにも軽い読み口。次々にそれぞれの思惑で人物が絡んでは死んでいく。でもその動機は判で押したように「復讐」。主人公の主体的行動は悉く失敗し、偶然と幸運だけが物語を進行させる。人物像に深みがなくて、全部同じような人に思えてくる。一方の主役レンマーの動機がやはり薄い。結局自分を信じる者同士のぶつかり合い以上じゃないし、見方を変えたらワールドワイドな痴話喧嘩。やたらと壮大だけど中身は薄い。キュッと一冊にまとまっていたら多分ジェットコースターみたいで面白かったと思う。

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