原 題 「The English Assassin」2002年
著 者 ダニエル・シルヴァ
翻訳者 山本 光伸
出 版 論創社 2006年1月
『報復という名の芸術』でも散々言ったが、翻訳がまずい。翻訳者が大御所であるのはいわずもがな。どうしてこうなった? せめて、編集者がきちんと考証してくれれば、と残念でしょうがない。
p.15 “1万ポンド、バークレー銀行の口座に入っている。”
A million pounds は1万ポンドではない。
p.17“はじめて会った20年前から、ガブリエルはなぜこうまで変わらないのか。〔中略)昔はおとなしく、こどもらしくない少年だった。あの頃でさえ・・・・”
どうも年代が合わないし、前後の訳がちょっとおかしい。20年前だったらガブリエルは30歳過ぎだし、それを「少年だった」といわれましても・・・・・と思って原著を確認したら、以下の文章だった。
How little Gabriel had changed in the twenty-five years since they had first met.
・・・・25年じゃん。ちゃんと訳してくれよ。 ちなみに「少年」のくだりは以下のとおり。
He’d been little more than a boy that day, quiet as a church mouse.
・・・あの頃は、少年のような面影が残っていた。とか、そんな感じの文章?
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