2021年2月1日月曜日

2021年1月の読書メーター

1月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4959
ナイス数:1457

 2021年1月が終わりましたね。年間100冊を目指して幸先のよいスタート。実質11冊でした。1月のトピックスはなんといってもガブリエル・アロンとの出会いと、コール&パイクの新刊発売!パイクを読みたいけれど、図書館本を返却せねばならないので、とりあえず『告解』を先に読んでいます。2月はパイクからスタートだ! 今月もおつきあいいただいて有難うございました。 
★先月に読んだ本一覧はこちら

死線のサハラ 下 (ハーパーBOOKS)死線のサハラ 下 (ハーパーBOOKS)感想
サラディンをおびき出す作戦が始動。テロの収入源である麻薬取引を欧州側で仕切る男、マルテルを攻略してサラディンに繋がる細い道をこじ開ける。米国からの横やりを排除しつつ、各国諜報機関と協働し、作戦を遂行。このあたりのガブリエルの政治力も見物。米国の軍事衛星や偵察攻撃ドローンも駆使してサラディンを追いつめる。しかし、サラディンは欧米のどこかに潜伏しているテロリストに攻撃を命じた後だった。ガブリエルが、中東情勢を大局的に見据えて自国の生存戦略を練っている様子がこれまでより一回り大い存在感を放つ。
読了日:01月30日 著者:ダニエル シルヴァ
死線のサハラ 上 (ハーパーBOOKS)死線のサハラ 上 (ハーパーBOOKS)感想
ガブリエル長官就任から2ヶ月。時は2016年2月。米国では親イスラエルの新政権が誕生しているが、歓迎すべきかどうか? アラブの反動の中にイスラエル一国が取り残されてしまう危険もある。不安定な情勢下の激務で毎日深夜になる彼を、妻のキアラがアメリカのスパイ小説を読みながら待っている。小説に登場するのは“良心のある殺し屋”。それって・・・・笑。 ヨーロッパでサラディンによる爆弾テロが再発、ガブリエルがまた巻き込まれる。今度はアルファチームの本拠地である。肋骨を折り、腰椎にヒビが入る重傷。本当に怪我が多い。
読了日:01月28日 著者:ダニエル シルヴァ
ブラック・ウィドウ 下 (ハーパーBOOKS)ブラック・ウィドウ 下 (ハーパーBOOKS)感想
《海外作品読書会》 下巻に入って突如動き出す作戦。工作員をISISに潜入させたことを米国側にも通告し協力を要請する。フランス、ヨルダン、イギリス、米国との協力のもと、サラディンのテロ計画のあぶり出しにかかるガブリエル。しかし敵が上手だった。ガブリエル達が作戦本部とした「国家テロ対策センタ−」が、まさに最初の爆弾テロの標的になる。大混乱に陥る対策チーム。テロの波状攻撃で組織と命令系統は錯綜し、米国側はナタリーの救出もままならず、ついにはガブリエルが腹心の部下を連れて路上に立つことに。
読了日:01月24日 著者:ダニエル シルヴァ
ブラック・ウィドウ 上 (ハーパーBOOKS)ブラック・ウィドウ 上 (ハーパーBOOKS)感想
パリでユダヤ人を標的にした大規模な爆弾テロが発生する。仕掛けたのはISIS。やがてサラディンと名乗るテロ指導者の存在が浮上する。ヨーロッパ育ちでイスラム過激思想に傾倒した女性がテロ実行犯として使われているのに着目したガブリエルは、女性医師のナタリーを潜入工作員として育て、ISISに送り込むことを計画する。フランス情報局、MI6との協力のもと、静かに水面下でISISのヨーロッパ方面のネットワークに侵入する作戦が進行していく。上巻は、ガブリエルの束の間の育児休暇から、スパイの育成、ISISに遂に接触するまで。
読了日:01月22日 著者:ダニエル シルヴァ
イングリッシュ・アサシン―美術修復師ガブリエル・アロンシリーズイングリッシュ・アサシン―美術修復師ガブリエル・アロンシリーズ感想
爆弾テロ多過ぎだ。いったいガブリエルはシリーズを通して何回爆弾テロに合うのだろうか?今回は両腕に怪我。特に右手は腱の状態が良くないからきちんと手術をしないと動きが悪くなるだろうとまで医者に言われ、しかもその後で散々ボコられてぼろぼろ。これまでコート・ジェントリーのことを負傷の多い奴だと思っていたけど、ガブリエルはコートのはるか上を行く。さて、ナチス3部作である。ナチスとどのような関わりを持ったかというのはヨーロッパ各国の記憶の深部に横たわる十字架だ。スイスに秘匿されたナチスの隠し財産を巡る戦いである。
読了日:01月18日 著者:ダニエル シルヴァ
英国のスパイ (ハーパーBOOKS)英国のスパイ (ハーパーBOOKS)感想
英国元皇太子妃暗殺とイランの核開発とIRA爆弾テロリストの追跡とロシアのSVRによるガブリエル暗殺計画をからめ、そこに「英国人」ケラーの人生の仕切り直しを盛る、という大盤振る舞い。爆弾テロ犯クイン監視下のリスボンから英国へ追跡しているつもりが逆におびき寄せられていたのだと気づいたのはガブリエルが爆弾に吹き飛ばされた後。ガブリエルが「死んだ」後、怒濤の逆転劇が始まる。クインの背後にロシアがいることが分かり、クインがウイーンの爆弾の設計に関わっていたことが知れ、作戦はいよいよ個人的な復讐の色を帯びてくる。
読了日:01月16日 著者:ダニエル シルヴァ
亡者のゲーム (ハーパーBOOKS)亡者のゲーム (ハーパーBOOKS)感想
論創社『美術修復師ガブリエル・アロンシリーズ』の続刊。所属する人間からは単に《オフィス》と呼ばれているイスラエルの諜報機関。主人公ガブリエルは美術修復師を表向きの職業としているドイツ系ユダヤ人で、かつて「黒い九月事件」の報復として実行された「神の怒り作戦」の実行者として各地に血の雨を降らせた暗殺者。今はヴェネツィアで本職?の美術修復をしながら妊娠中の妻と束の間の穏やかな生活を送っている。そこに舞い込むある実業家の謀殺事件。背後に大規模な名画盗難事件が隠れていることが判明し、名画奪還作戦を指揮していたはずが
読了日:01月13日 著者:ダニエル シルヴァ
祖国なき男 (創元推理文庫)祖国なき男 (創元推理文庫)感想
『追われる男』の続編。再度ヒトラーの暗殺を目論んで偽造パスポートでニカラグア国籍のナチ信奉者になりすまし、ベルリンに潜入した“わたし”。3年後、英独開戦をうけ、故国に戻って正々堂々と闘おうと志すものの、ドイツのスパイと疑われ英国への入国は叶わず、ドイツに送還されてしまう。そこが起点となり、今回は名前や血筋なども明かされ、東ヨーロッパからギリシャ、トルコ、アフリカまでを駆け抜ける動的な話。それにしてもこのエネルギーに閉口する(苦笑)。読み疲れて後段は流し読みになった。そのうちきちんと読み直そうと思う。
読了日:01月10日 著者:ジェフリー・ハウスホールド
追われる男 (創元推理文庫)追われる男 (創元推理文庫)感想
ポーランドで一人ハンティングをしていた“わたし”は国境を越え”隣国”に潜入する。そこでライフルのスコープに捕らえたのは“ポーランド隣国”の要人。しかし引き鉄を引くに至らず、要人暗殺未遂犯として警備の秘密警察に捕らえられ凄惨な拷問を加えられる。殺害されるところをからくも生き延び、イギリスの貨物船に密航して帰国。しかし、某国の捜索の手は故国にまで伸びてきていた。出版は1939年、主人公も某国要人も某国の名前も明かされないが、「ポーランド隣国」がドイツであり、要人がヒトラーであろうことは読んでいるとわかる。
読了日:01月08日 著者:ジェフリー ハウスホールド
片目の追跡者 (論創海外ミステリ)片目の追跡者 (論創海外ミステリ)感想
単行本だけど薄めだし内容も軽めのソフトハードボイルド? 1960年代の作品で主人公は32歳。朝鮮戦争に従軍し左目を負傷。失明したわけではないが怪我した目を労わるために強い光線を避け、眼帯やサングラスを着用するハンサムな私立探偵が主人公です。退役後ニューヨーク市警に勤務ののち戦友とともに共同経営の探偵事務所を開業している。さて、その親友がある日消息を絶ち、行方を捜し始めるところからストーリーが始まる。調査中の横領事件と一件の家出が絡んで、小粒ながら探偵物のミステリーの体裁であるが、殴り合いが脈絡がない(笑)
読了日:01月05日 著者:モリス ハーシュマン
小公子 (新潮文庫)小公子 (新潮文庫)感想
『小公女』と違って、この本は小学生の頃から大好きだった(はず)。しかし、川端康成の訳がいまいち性に合わないのか、こちらがだいぶ人間的にスレたのか、どうもこちらも素直に話が入ってこない。折しも丁度読んでいた『カメレオンの影』でジャクソンがセドリックのことを「私に言わせれば、あの少年は退屈な女を母親に持つ、ばかげた格好をした、ただのおべっか使いよ」と一刀両断(笑) 小公子って、見た目が9割っていうか、もし彼が金髪の可愛らしいなりをしていなかったら成立しないよね。あれが赤毛の顔色の悪いソバカスガリガリだったら
読了日:01月03日 著者:バーネット
小公女 (新潮文庫)小公女 (新潮文庫)感想
子どものころ読んで、あまりぱっとした印象のなかったこの物語。いわずと知れた名作だけど、改めて読んだら印象が変わるかしら、と思って小公子とセットで入手した。で、読んでみたのだが。持ち前の気品と想像力で苦境を切り開く、という大変に美しいお話であるはずだが、想像力が行き過ぎていてほとんど妄想の域に達してるし、高貴というにはセーラの言動が鼻につくんだよなあ。やはり私は素直に読めなかったよ。なぜだ〜!
読了日:01月03日 著者:フランシス・ホジソン バーネット
尋問請負人 (ハヤカワ文庫 NV)尋問請負人 (ハヤカワ文庫 NV)感想
2021年初読みがこれかよ!な、拷問、流血満載のブラッディな本、かと思いきや拷問シーンはやや控えめ?もっともこれは読む人の耐性によるので、信用はしない方が良い。ちなみに私は耐性高めだ。焼いて真っ赤っかなキリで突き刺す、とか刃こぼれしたカミソリで切開、とか大したことないじゃーん?て人なら大丈夫だよ。昨日つい観てしまった『ネイビーシールズ』の電動ドリルの方がよほどリアルに痛そうだった。しかしそんなおどろおどろしい「お仕事」小説だというのに、どうしてこれが初々しい、血みどろなのにどこか爽やかさのある読み口。
読了日:01月03日 著者:マーク・アレン・スミス

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