書 名 「この本をかくして」
著 者 マーガレット・ワイルド 絵 フレヤ・ブラックウッド
翻訳者 アーサー・ビナード
出 版 岩崎書店 2017年6月
初 読 2024年7月27日
ISBN-10 4265850561
ISBN-13 978-4265850563
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/122135008
著 者 マーガレット・ワイルド 絵 フレヤ・ブラックウッド
翻訳者 アーサー・ビナード
出 版 岩崎書店 2017年6月
初 読 2024年7月27日
ISBN-10 4265850561
ISBN-13 978-4265850563
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/122135008
この人の絵、別の絵本も読んだはずだけど、どのお話だったかは思い出せない。優しい筆致と色合いで描かれた、破壊された町並みが悲しい。
生まれ育った街が、戦争で破壊される。
敵が攻めてくる。
大切な図書館にも爆弾が落ちて、蔵書は粉々になって、吹雪のよう散った。だけど、おとうさんが図書館から借りていた、赤い表紙の本は無事だった。おとうさんが、何度も何度も読んだ本。自分達が何者で、どこから来たのか、教えてくれる大切な本だった。お父さんが宝物だと息子に教えた本。おとうさんは、息子を連れて、本を大事に鉄の箱に入れて、避難民の列に加わる。何日も何日も野宿をしながら歩き続けて、次第におとうさんは痩せて衰弱して・・・・。
ページをめくって衝撃を受ける。・・・おとうさん、痩せた!
おとうさんが亡くなって、山を越えて、海を渡り、新しい国にいってからも、孤児院で暮らし、苦労したろう。そして、戦争が終わって、国にもどり、本を図書館に戻す。沢山の人が、この本を、かつてのおとうさんのように、何度も読むだろう・・・・
絵が、とても美しい。
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