2021年3月5日金曜日

新明解さん賛歌 ねみみにみみず④

 たしか、「新明解さんの謎」という新書本があったような。(確認したら『新解さんの謎』文庫本だった。)
  この超語釈で超有名な国語辞典を、東江さんはご愛用だったようだ。
私もいつか入手しようと思っていたのに、気づいたら第5版、第6判、と版を(改訂を)重ね、編者が変わり、だいぶ中庸になってきている、というニュースを耳にしたのはいつのことだったか。
 そんなで入手をあきらめていたのに、ここに至って東江さんの新明解国語辞典への賛辞を目にすることになろうとは。 やっぱり読みたいなあ~。手元に置いておきたいなあ。ちなみに私が今も手元に置いている国語事典は、これ。『新小辞林 第二版特装版』三省堂。なんと昭和32年初版、昭和52年第2版特装版発行、とある。小学生の時に、学校で初めて辞書を使うので持ってきて、といわれて母から借用し、そのまま私物化したものです。箱と表紙はぼろくなったので、自分で和紙とビニールコーティングで表紙をつけました。
 さて、新明解さんですが、古本で手にはいるかな?
辞書を古書店で入手する、という発想がそもそもなかったが、ここは探してみよう。ついでに最新版(第8版)と左右にならべて、どのあたりが改定されているのか見比べてみたいもの。 つまるところ、わたしはそういう読み方が好きなのだな、と今日の昼休みに職場のビルの中の書店を巡回しつつ、思い当たった。

  おおむかし、「ベルサイユのばら」に夢中になっていた頃、どこまでが史実で、どこからが池田理代子さんの創作か見極めたくて、フランスの図鑑やら、歴史書やらを子供なりに図書館で探索したものだ。主人公オスカル・フランソワの父「ジャルジェ将軍」は実在する人名だと知って感動したりもした。そのあと、「オルフェウスの窓」でも同じような作業をしたので、フランス革命とロシア革命にはそこそこ(小学生にしては)詳しくなったものだ。(今は大半を忘却した。) 
 そう考えると、虚実ないまぜの物語世界を虚と実のギリギリの際まで追い込んで楽しむ癖は、どうやら読書歴の最初からだったようだ。いまもダニエル・シルヴァを読みながら全く同じ作業をしているのが可笑しい。
  一方で、ファンタジー作品で現実とつながってます、という設定は苦手だ。ファンタジーは完璧別世界で頭っからそっちに没入して楽しみたいらしい。
 だから、クローゼットの中がつながっている、とか、3/4番線がある、とかいうのはそもそも物語の入り口でけつまずく。こっちの世界では冴えない子だったのに、向こう側では英雄、というのも苦手。夢オチは最悪。「ソフィーの世界」は最後であの分厚い本をぶん投げたくなった。あの本はそもそも読み方を間違った。物語だと思って読んでいたから、いつ面白くなるだろうと我慢しながら読んでいたのに、最後まで面白くならなかった。しかも哲学の本ですらなく、ただの哲学史の本だった。

 ええと、ずいぶん脱線しているな。とりあえず、新明解さんを探そう。

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