原 題 「Playback」1958年
著 者 レイモンド・チャンドラー
翻訳者 清水 俊二
出 版 早川書房 1977年8月
初 読 2018/07/03
言わずとしれたハードボイルドの大家の作を初めて読む。
なのに、ついうっかり、最晩年の最後の長編から読んでしまった。
そのせいかどうかは判らないが、あまり謎解きには重きを置いていないようだ。テーマはフィリップ・マーロウの生き様。
トレンチコートの襟を立て、斜めに帽子を被ってそうな、まさにこれぞハードボイルド。
「タフでなくては生きていけない。やさしくなくては、生きている資格はない。」
冒頭の台詞をが全てを語っている。
事件は起こったような起きなかったような。
最初から最後までどことなくモヤモヤしているが、マーロウの生き様、という一点では書き切ってる。なぜ、そこまで女を守ろうとする?そこにやはり時代を感じる。
今時は、生きてる女は簡単には守らせてくれない。だからきっと死体にされてしまうのだろう、と最近のハードボイルドを思う。
村上春樹氏の新訳版とも、読み比べしてみたい。
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