2021年8月6日金曜日

0284 殺人者たちの王 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)

書 名 「殺人者たちの王 〈さよなら、シリアルキラー〉」 
原 題 「GAME」2013年
著 者 バリー・ライガ
翻訳者 満園 真木 
出 版 東京創元社 2015年11月 
文 庫 551ページ 
初 読 2021年8月6日 
ISBN-10 4488208045 
ISBN-13 978-4488208042
 さよなら、シリアルキラーの2ヶ月後。
 ニューヨーク市警の殺人課の刑事であるヒューズが、ニューヨークの連続殺人事件の捜査への協力を求めて、ロボズ・ノッドのジャズの元にやってくる。ニューヨーク市警からの要請、というが実はヒューズの独断専行だった。
 しかし、事件の現場にシリアルキラーからジャズへのメッセージが残されたことにより、合同捜査本部のFBI捜査官ラミレスにより、正式に捜査へ協力することになる。

 一方、恋人のコニーにも、ビリーからとも思えるメッセージが届き、コニーはジャズを助けるために、自ら事件の渦中に。

 さらに、ロボズ・ノッドに残って、ジャズの祖母の面倒を見るハウリーは、最初こそジャズの伯母のサマンサの色香に夢中になるものの、サマンサの愛称〈サミーJ〉と、シリアルキラーからジャズにのこされた符丁である〈みにくいJ〉の類似に気付いて、ひょっとしてビリーの姉は、ビリーの血統だけのことはあるのでは? と自分の踏み込んだ泥沼に心臓バクバク。

 ニューヨークのシリアルキラー〈ハット・ドッグ・キラー〉と、〈みにくいJ〉、収監中のロボズ・ノッドの殺人鬼〈ものまね師〉とビリーの関係。それに行方不明のジャズの母、伯母のサマンサの存在も絡み、混沌とする状況の中からも、ジャズはビリーが仕組んだニューヨークの殺人ゲームのルールに気付く。しかし、ジャズを事件捜査に巻き込んだ当の本人であるヒューズは、ジャズの情報提供にも対応してくれない。ヒューズの行動は、初めからちょっと不審なので、ひょっとしてコイツ犯人の一味じゃね?との疑惑が一瞬頭をよぎるが、うーん多分違うかな。

 市警の殺人課刑事ヒューズが当てにならないジャズは、ビリーを追うことに個人的な執念を燃やすFBIラミレスと組んで〈ハット・ドッグ・キラー〉を追う。

 〈みにくいJ〉とは誰なのか。サマンサの正体は?〈カラスの王〉の寓話が示す真実は何なのか? とまったく謎が謎のまま、ジャズは重傷を負ったまま監禁され、コニーはビリーに捕らえられ、ハウイーは・・・・と、3人が3人ともに絶対絶命な状況。そこでこの巻『殺人者たちの王』は、以下つづく、状態。おーい!ここでか?ちょっとまて?ここは話を切るところか?
 と、新刊発行当時の読者の悲鳴と嘆きが目に浮かぶようだ。とてもじゃないが先が気になってしかたがないので、次巻『ラスト・ウィンター・マーダー』へ。(ここで半年待たされたのじゃたまらん!)

0 件のコメント:

コメントを投稿