2023年5月13日土曜日

0422 悪しき正義をつかまえろ ロンドン警視庁内務監察特別捜査班 (ハーパーBOOKS)

書 名 「悪しき正義をつかまえろ ロンドン警視庁内務監察特別捜査班」
原 題 「TURN A BLINF EYE」2021年
著 者 ジェフリー・アーチャー    
翻訳者 戸田 裕之    
出 版 ハーパーコリンズ・ジャパン 2022年10月
文 庫 528ページ
初 読 2023年5月12日
ISBN-10 4596754411
ISBN-13 978-4596754417
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/113712654 

 今作もずっしり重い。隅から隅まで、エピソードがまるで英国菓子のクリスマスプディングのように混ぜ込まれてぎっしり詰め込まれている。
 警察物、捜査物、裁判物として、いろいろと不満が無いわけじゃない。
 ある意味大味な作品でもあって、例えば脱獄した重犯罪人が海外逃亡した挙げ句に外国で死体になったら、死体の返還を求めないのだろうかとか、英国とスイスの捜査協定ってどうなってるんだ、とか、いくらなんでも顔の現認ぐらいできるだろーが、とか。スコットランドヤードは退職した汚職警官から制服や通行証や身分証を返還させないのか?(それあり得ないでしょ?)とか、囮捜査と隠密捜査がごっちゃになっていないか、とか、証拠品を押収する際に、それが置いてあった状況やら証拠品を写真撮影しないのだろうか、とか。もし、証拠写真があったら、裁判で開示された写真が現物ではないことが照明できないか?・・・・・などなど、引っかかるポイントは多々ある。しかしまあ、そうは言っても、この作品が面白いことには間違いない。

 クリスティーナもまだまだ何枚も化けの皮をかぶってそうだし、この狐と狸夫婦の今後の波乱も楽しみのひとつ。次は殺人班ということで、サクサク出世していく主人公、いちおう次作も楽しみにしている。



  

0 件のコメント:

コメントを投稿