2025年3月2日日曜日

0547 帰ってきた空飛び猫

書 名 「帰ってきた空飛び猫」
原 題 「CATWINGS RETURN」1989年
著 者 アーシュラ・K. ル・グウィン
絵   D・S・シンドラ- 
翻訳者 村上 春樹    
出 版 講談社 1993年12月
単行本 59ページ
初 読 2025年03月02日
ISBN-10 4062058812
ISBN-13 978-4062058810
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/126408087

 「帰ってきた」のは、元の都会の街へか、ジェーン・タビーお母さんのところへ、か読者の元へか。
『空飛び猫』の続刊です。今は田舎の農場で安全に、幸福に暮らす4匹の空飛び猫の兄妹たちですが、だんだん、元いた街で暮らしているはずのお母さんが気になり始めて。
 話し合いの末、ハリエットとジェームズの2匹が故郷の都会の街の「ゴミ捨て場」に戻ってみることになる。ところが、長旅の末戻ってみると、ゴミ捨て場は無くなり、下町の路地には再開発の波が押し寄せている!
 しかも、廃屋になったビルの屋根裏には、なんと子猫の空飛び猫が一匹、取り残されていた。もちろん、彼らの弟(もしくは妹)でした。ジェーン・タビーお母さんとも無事再会、妹もつれて、田舎の農場に戻ったのでした。羽を痛めたジェームズが大旅行が出来るまでに回復していて一安心。
 なお、この本は巻末の村上氏の翻訳話も面白いのだけど、「HATE! HATE! HATE!」という子猫の鳴き声を「嫌いだ!嫌いだ!嫌いだ!」と村上氏訳。個人的には、猫の鳴き声に寄せて「ヤ、ヤ、イヤー!」なんかでも良かったな。なんて、ちと図々しいか(笑)

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