原 題 「Ghosted」2023年
著 者 ジョシュ・ラニヨン
翻訳者 冬斗 亜紀
出 版 新書館 2026年7月
文 庫 424ページ
初 読 2026年7月25日
ISBN-10 4403560679
ISBN-13 978-4403560675
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/136840330
久しぶりのジョシュ・ラニヨンの新刊。既刊のシリーズの続きではないが、FBI物ではあるので、きっとこの世界のワシントン州シアトルにはエリオット&タッカーがいて公私ともに仲良くしているだろうし、ロスのFBI支局にはジェイソン・ウエストがいて、ワシントンDC・クワンティコのFBI本部に勤務するサム・ケネディと遠距離恋愛中なんだろう。
そして、この作品の主人公アーチーもFBI特別捜査官で、1年数ヶ月、過激派武装組織に潜入捜査をしていた。最終的に身バレして銃撃され、ターゲットは逮捕、アーチーは重傷を負って戦線離脱し、故郷のトゥインクルトンに傷病休暇で戻ってきた。・・・・かつて、恋人だったボーが警察署長を務める町に。
そして、アーチーが戻ってきてすぐ、アーチーの後見人であり養い親であったジョンが殺害される。頭部外傷の後遺症に悩まされるアーチーにも嫌疑がかかり、その捜査に当たるのは、辛い破局の記憶がいまでもアーチーの心の傷になっているボーだった。
そうね〜、アーチーは『殺しのアート』シリーズのジェイソンタイプ。ボーは『フェア・シリーズ』のタッカータイプ、かな。ざっくり男らしいボーに対して、アーチーの内面は柔らかくその悩みは深い。結構厚めな本なんだけど、読んでいると、延々アーチーのお悩みに付き合うことになる。
日本のBLとはっきり違うな、と思うのは、アーチーがしっかりと自分をゲイだと認識していること。そして、アーチーはカミングアウトしており、ボーはクローゼット。どこかファンタジックでパラレルな感じが付きまとうBLと違って、現実感のある同性愛者の愛や困難、なんなら肉感もマシマシで描かれてる。とはいえ、そこそこいいお年になった2人で、しかも片方は、体力万全ではないアーチーなので、せっかくのチャンスも寝落ち(笑)
そんなこんなで、SEX描写はやや控えめ、アーチーとボーの悩みはマシマシな、ちょっと大人な恋愛事情でした。
また、表紙、挿絵の門野葉一氏の絵が美しいことよ。完璧にこの絵が脳内に刷り込まれて、物語が進んでいく。憂いを含んだ青い目と紺青の目が見つめ合い、絡み合い。なんかもう、眼福です。

0 件のコメント:
コメントを投稿