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2026年10月11日日曜日

0566 捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです5

書 名 「捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです 5」
著 者 カレヤタミエ      
出 版 TOブックス 2026年10月
単行本 336ページ
初 読 2026年10月11日
ISBN-10 486854148X
ISBN-13 978-4868541486
読書メーター 
https://bookmeter.com/books/23547919 

 メルフィーナ、北の果てのエンカー地方2年目の春〜初夏。1年後の聖女マリアの降臨を密かに意識しつつ、メルフィーナの領地経営は2年目になる。1巻から4巻は、とても1年とは思えないほど濃厚。正直1年でコレは無理だろ、と思わないでもないが、そこは転生チートだし、そこにひっかかったらこのお話は楽しめない。そういうところではなく、メルフィーナの優しい無双ぶりをひたすら楽しみ、かつ癒やされるべし。前巻でなによりの事件は、セドリックが突然辺境からの離脱を余儀なくされたこと。メルフィーナは、セドリックがいなくなったことによる喪失感を心に湛えながらも、2回目の忙しい初夏を迎えている。

 さて5巻は、手習いの本の作製、養蜂に着手、ロマーナの商人ロレンツォのやらかしときて、メインはオルドランド家跡取りのウィリアム少年の来訪、というか密航(?)を契機に、アレクシス、マリー、ウィリアム、そしてメルフィーナが家族の形と絆を再考する。
 
 すでに全話通読済みの身としては、「まだここまでかぁ」という気持ちも少々あるが、再読も楽しい一冊である。巻末の参考文献が相変わらずすごい。この知識に裏付けられてるからこその面白さだ。

0565 捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです4

書 名 「捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです4」
著 者 カレヤタミエ
出 版 TOブックス 2026年4月
単行本 336ページ
初 読 2026年5月10日
ISBN-10 4867949647
ISBN-13 978-4867949641
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/135228038   

 4巻が発刊されているのに気付かず、読メの方も遅れて登録したのだったが、こちらのブログもすっかり登録を忘れていたことに、5巻を登録しようとした今日、気がついた。
 なので、4,5巻を連続で登録。
 オンラインで読了済みとはいえ、登録を忘れるとは!
 さて、気をとりなおして、4巻のレビューです。
 メルフィーナのエンカー地方経営に、ちょっと曲者の執政官2人が参戦。最初は、ずいぶんガチガチのが来たな、と思ってちょっとドキドキしたよね。それと、武闘会とか、村の拡張とか、村の作物の販路拡大とか。子供達の将来のために、と、良かれと思って行った「祝福」の儀式は思わぬ波乱を生むことに。・・・・そして、セドリックがお家の事情でカーライル家の爵位を継承することとなり、王宮から召還されて、侯爵家から離れなくてはならなくなる。『ハートの国のマリア』のストーリーの強制力から、逃れたようで、やはり逃げ切れないことに、メルフィーナの不安が、・・・・というよりは、物語世界全体の不穏感が高まってくる。セドリックと愛馬リゲルとの別れもちょっと切ない。しかし、ちゃんと再会の時はやってくるので!

2025年11月18日火曜日

0571 捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです3

書 名 「捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです 3」

著 者 カレヤタミエ
出 版 TOブックス 2025年11月
単行本 352ページ
初 読 2025年11月15日
ISBN-10 4867947784
ISBN-13 978-4867947784
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/131573887

 「なろう」サイトですっかり既読ではあるが、書籍にまとまったものを読むのもまた、楽しい。
 つぎつぎと新技を繰り出すのを見るのがたのしいメルフィーナの領地改革ストーリーではあるが、今作はぐっと、御夫君であるオルドランド公爵アレクシスが生きる厳しい世界も描かれる。
 北部に巣くう魔物、プルイーナとその眷属サスーリカと、冬毎に戦い続ける使命と、その能力故に背負った宿命を、メルフィーナもついに知ることに。そんなで、この巻はかなり重い空気をまとっている。ああもう、はやくラブラブカップルになっちゃえよ!

 表紙の青い長髪ののっぽは、『象牙の塔」の第一席の大魔法使いで自称(?)錬金術師のユリウス。この世界?それともユリウスの中?では、魔法使いより錬金術師の方が格上っぽい。

 にしてもメルフィーナ、作中では理知的ですっかり落ち着いた風情だが、若干16歳。ちょっと老成しすぎでは?と思わないでもない。

 あと、これまで、あらゆる取り組みを成功させてきていて、さすがに上手くいきすぎだと思ってしまうんだけど、トラバサミの作成や蒸留酒作りなんかは、さすがに知識や概念だけで一発成功はむりじゃねか?まあ、面白いからいいんだけど。

4巻は来春刊行。うれしい。座して待つ。

2025年6月22日日曜日

0546・0558 捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです(単行本)

書 名 「捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです 1」
著 者 カレヤタミエ
出 版 TOブックス 2025年1月
単行本 352ページ
初 読 2025年2月22日
ISBN-10 4867944211
ISBN-13 978-4867944219
読書メーター
 https://bookmeter.com/reviews/126248779

 「小説家になろう」年間第1位(2024年4月~10月現在)。ついに書籍化! とのこと。
 私は、「小説家になろう」のサイトを徘徊していて、ちょっと気になって読み始めて、あまりに面白いので一気読みした。これだけ面白くて力のある著者さんであれば、それ相応の敬意を表すべき!と思って書籍版も購入。(ちょっと勘違いして(?)、Kindle版もDLした。)

 最近、ぽつぽつとライトノベルを読むようになったが、これは面白い。蘊蓄もなかなかのもの。

 攻略ゲームの中に日本人の女子高生が転生、って設定はあまりにも「なろう系」だし、タイトルも書店の本棚に並んでいたら絶対に他の本と区別がつかないと確信が持てるけど、こういう宝石が埋まってるんだな、あの界隈には!との認識を新たにした。
 侯爵家の令嬢に生まれながら、出生に疑念も持たれて疎まれつつ育ち、結婚年齢に達したとたん公爵家に嫁がされたのに、初対面で「お前を愛するつもりはない」と言い渡される。結婚生活も営むつもりはないから、ほどほどに贅沢して体面を保って勝手に社交でもしながら生活しろ、と夫となった公爵アレクシスに言い放たれるメルフィーナ。そこは絶望するところだが、アレクシスから辺境の領地の領有権をもぎ取り、翌日には領地に向かって出立。荒れた開拓地と貧しい領民を目の当たりにし、持ち前の知識で領地開発と農業改良に乗り出す。
 もちろん、まるで経験のない女子が知識だけで農業はじめて、あまりにもトントン拍子なのは否めないが、メルフィーナの行動力と優しさと、豊富な知識と、内面の深さ、お付きの二人や公爵アレクシス、公爵の護衛騎士のオーギュストなどなど、登場するキャラクターがそれぞれに個性が立っていて、非常に物語を面白くしている。なにしろ、主人公メルフィーナが、公正で真摯で尊い。
 転生ものって、こんなに面白くなるんだ! と目からウロコが落ちた。

 なお、番外編の2本も良し。おちゃらけた見かけのオーギュストが良い味出してるのよね。こういうキャラは大好きだ。(グレイマン・シリーズのザックっぽい。)
 今年中に続刊も出るようなので、(すでに読んでしまってはいるが)楽しみにしている。
 ラノベらしく結構イラストが挿入されているけど、文章そのものにイメージ喚起力があるので、挿絵は自分の中のイメージとぶつかってしまった。もともと、なろうサイト内の作品には挿絵はないので、文書だけで勝負するのも良いのではないかと思う。
 なお、後書きによると、著者のペンネームの「カレヤタミエ」は かれや・たみえでもなく、かれやた・みえ、でもなく「かれやたみえ」なんだそう。読み方ムズいぞ。

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書 名 「捨てられ公爵夫人は、平穏な生活をお望みのようです 2」
著 者 カレヤタミエ
出 版 TOブックス 2025年6月
単行本 400ページ
初 読 2025年6月21日
ISBN-10 4867945986
ISBN-13 978-4867945988
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/128632378



「なろう」サイトですでに通読済み。単行本化のお楽しみは、今回はどこまで収録かな?というのと、巻末の付録短編。
 2巻はノーフォーク農法の取り入れの思案からはじまり、メルフィーナ誘拐からの農奴獲得を口実に窮民救済、火鉢の導入と冬支度、メルフィーナが作ったエールは美味く、サウナは極楽。セルレイネの寄宿、ソーセージとベーコンとハム製造、そして砂糖の製造着手まで。相変わらずいちいち記述がマニアックで面白い。そして美味そうです。強いて難癖つけるなら、いくら知識があるとはいえ、実践経験がないのにぶっつけ本番で失敗のないところ、かなあ。でもそこはファンタジーってことで目くじら立てず、楽しもう、という気分に十分になれるだけの説得力はある。
 ブレないメルフィーナにすこしづつ絆されていく公爵様が個人的には密か(でもない)見所。巻末の参考文献も見応えあります。著者さん、よく勉強してるな〜、と思います。