著 者 垣谷 美雨
出 版 双葉社 2022年4月
文 庫 280ページ
初 読 2023年2月11日
ISBN-10 4575525626
ISBN-13 978-4575525625
読書メーター
次のゴールデンウイークには多めに休みを取って、旦那実家の片付けに取り組む覚悟の身としては、何かの参考になるかもしれない。うちの義母はいささか遠方の家を残してこちらの高齢者住宅にこの冬に転居した。独居だったし、さすがに自動車の運転を諦めてほしいお年頃で、いろいろと心配もあり、一人暮らしは無理になりつつあったところ。いろんな意味で良い選択だったし、なによりも本人が満足できているのがとても良い。
残るはほぼ2世代分のアレコレが収納されている家。(豪邸ではないのだが、ちょっと地方なだけあって、家は広い。)
ちょっと前に亡くなった義父の形見の意味もこめて、私が持ち出したいのは書斎家具の2点のみ。義母の思いの入ったモノもまだ残っているし、粗略にはしたくないが、きっちり処分はしないといけない。ううむ。何日コースになるのだろうか・・・・
本のタイトルに恐れを感じるので念のため補足するが、ウチの義母はご健在だし、迷惑だと思ってる訳じゃない。←コレ重要! それにしても、「家じまい」の経験をお持ちの方のお知恵を拝借したいものである。
本のタイトルに恐れを感じるので念のため補足するが、ウチの義母はご健在だし、迷惑だと思ってる訳じゃない。←コレ重要! それにしても、「家じまい」の経験をお持ちの方のお知恵を拝借したいものである。
で、それにしても、だ。
主人公は、金沢の旧家の裕福な家庭の育ちで、上品に育っているはずなのだ。だけれども、どうにも品がない。そして、そこそこの広さの3Kのアパート一室をまるまる残して急逝した姑を、先に亡くなった実家の母と引き比べ、心の中でぐちぐち、ぐちぐちと文句を言い続けるので、読んでいて辟易した。そのくせ自分のことは“純粋”なんて形容されてまんざらでもない。自分でもそう思っていたりする。あああ、なんというか、自分と同じ世代の中年女性が、世間しらずで幅も奥行きもない、狭い自分だけの世界から、周囲を覗いて自分の尺度でああでもない、こうでもないと、やっていて、本当につまらなかったのだ。
やがて、姑の遺品を片付けながら、だらしないとおもっていた姑が実は良い人だったことが判ったり、完璧だと思っていた実母は、実は嫁にとっては厳しい姑だったことがわかったりしても、それで、この人の世界が広がるわけではない。うーん、上手くいえないんだけど、凄く身勝手で、尊大というには大げさだけど、最後まで、そこはかとなくイヤな感じがして、抜けなかったのよ。ああ、まあ一言でいって、この作品は私には合わなかった。ということだ。
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