2024年3月6日水曜日

0470 一夜 ー隠蔽捜査10ー

書 名 「一夜:隠蔽捜査10」
著 者 今野 敏    
出 版 新潮社 
初 版 2024年1月
単行本 344ページ
初 読 2024年3月4日
ISBN-10 4103002638
ISBN-13  978-4103002635
読書メーター 

 なんだかもやもやする。このシリーズ、ミステリ仕立てにしようとすると途端に失速するような気がするんだけど私の偏見かなあ。捜査に絡んでくる小説家の梅林も、どうにも動きが中途半端で、リアリティがないように思える。
 殺人の動機も浅いし、その浅さを人間の不可解さと解くにはちょっと無理があるような・・・・・
 それに、ちょっと著名な作家とお知り合いになったからって、いきなり息子を会わせるのってどうよ? 安直すぎないか? 捜査員が自分の家族構成などの個人情報を犯罪捜査の関係者に漏らすのは危機管理上あり得ないし、職務上で得た人間関係にプライべートを相談するのもNGだ。こんな風に個人情報を漏らしていたら、家族の安全は守れない。
 竜崎がどうの、というよりも今野敏さんの「公務員」のイメージなのだと思うけど、プライベートな家族の問題に対応するために部下を自宅に呼ぶとか、捜査関係者に家族を会わせる、とか細かいところでは、「ちょっと出てくる」といって職場を離脱する、とか、とてもとてもNGだど思うのだけど。
 とりあえず竜崎には、自分の子供のことは自分で真摯に対応せよ!と言いたい。

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