2024年12月1日日曜日

0521 獅子帝の宦官長 寵愛の嵐に攫われて (エクレア文庫)

書 名 「獅子帝の宦官長 寵愛の嵐に攫われて」
著 者 ごいち         
出 版 MUGENUP(エクレア文庫)2022年12月
文 庫 290ページ
初 読 2024年11月
ISBN-10 4434310445
ISBN-13 978-4434310447
読書メーター https://bookmeter.com/reviews/124539378


 KindleアンリミでAmazonの画面に上がってきたのを興味本位で読んでしまったんだが・・・。いやこれがなかなか大したものだった。いちいち、引っかかってもしょうがないのだが、こーいうのにBL(ボーイズラブ)ってほんとどうなの?と今だに思ってる(苦笑) 明らかにボーイズじゃない。だって皇帝三十路だし、宦官長もアラサーよ? だからってM/Mって訳でもないし。(文化的に違うよな。)なんなの、なにせよニッチなジャンル。だが本質はエロだ。官能小説?それが一番しっくりくるか。
 そもそも宦官ってところですでに背徳感満載なわけだが、これがもう、淫靡というかエロが濃い。どろりと濃い。SEX描写はちょっと読み疲れて途中斜め読みになる。主人公イルハリム、流されているだけ、と言えなくもないが、じゃあ流されない生き方なんて可能なのか?という時代や文化設定だし。流されるままの彼がしかし、嫋やかで清純で、一生懸命なのが麗しい。勢いで、連載されていた『獅子帝の宦官長Ⅱ』もKindle分冊版で読了。折しも最終刊。これはもう、大河ドラマだ。どことなく、韓流宮廷大河の趣を感じる。

 作者のごいちさんの他の作品も気になって探してみるが、商業化されているのは、この2作品のみのよう。活動しているアルファポリスで他の作品も読み漁ってきたが、どれも非常に面白い。いや、才能がある人っているもんだなあ、としばし堪能した。個人的には、『王宮に咲くは神の花』も大河ドラマ級のスケールで読み応えがあったが、『愛しの妻は黒の魔王!?』が主人公や脇のキャラ立てが好みでとても面白かった。平安王朝物の『九重の姫♂は出世を所望する』も雅でよろしかった。ごいちさん、作品ごとに雰囲気を書き分ける文才が見事です。


    

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