著 者 深町秋生
出 版 KADOKAWA 2020年7月
文 庫 560ページ
初 読 2022年8月2日
ISBN-10 4041094100
ISBN-13 978-4041094105
ううーむ。深町さん初読みである。だがしかし、並み居る深町さんファンに申し訳ないことにこれは私にとっちゃ鬼門かも?
べつに暴力描写とかは全然問題ない。余裕で許容範囲内。
しかし、これだけの猛烈なストーリーにリアリティを与えるための人物描写があと一息、あと一歩、深みがあればなあ。あと、暴力団組織のあれこれとかが説明がましくて、中盤に差し掛かるまえに気持ちが砕けた。だが、面白くないわけじゃあ、もちろんない。むしろ、好きなカテゴリなだけに、要求水準が自ずと高くなってしまったか。個人的には、こいつを “アジアを又にかける孤高の殺し屋出月梧郎の壮絶な前日譚” ってことにして、梧郎主人公のハードボイルド小説を読みたい。
だがしかし。
日本の作家さんを読んでいると陥りがちな、言葉の引っかかりが発生。
「夜間双眼鏡」はできたら「暗視双眼鏡」「赤外線双眼鏡」でお願いできれば、と。
「夜間双眼鏡」はできたら「暗視双眼鏡」「赤外線双眼鏡」でお願いできれば、と。
「じゃっかん」はぜひ漢字で記載願いたい。
「肩身の狭い想い」は「思い」の方が良いかと・・・・だから、こういう風に引っかかっちゃうから、日本人作家さん苦手なのだ〜。でも、まあ序盤中盤はかなりざっくりと読みましたが、後半戦、例の誘拐あたりからは、ワクワクが止まらなかったよ。室岡は気に入っていただけに、結末が悲しい。ああなる宿命とはいえ、ちょっと勿体ないなあ。良い弟分だったのになあ。もうちょっと二人で動くところを見たかったな。残念だ。
あと、血まみれの殺し道具やら服やらの始末を他人に任せて後に残してくるのって、プロとしてどうなん?とは思った。
あと、血まみれの殺し道具やら服やらの始末を他人に任せて後に残してくるのって、プロとしてどうなん?とは思った。
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