著 者 モリス・ハーシュマン
翻訳者 三浦 亜紀
出 版 論創社 2004年11月
初 読 2021年1月5日
単行本 197ページ
ISBN-10 484600516X
ISBN-13 978-4846005160
単行本だけど薄めで、行間広め。内容も軽めのソフトハードボイルド?というのだろうか。
1960年代の作品で主人公は32歳。
朝鮮戦争に従軍し左目を負傷。失明したわけではないが怪我した目をかばって強い光線を避け、眼帯やサングラスを着用するハンサムな私立探偵が主人公。
退役後ニューヨーク市警に勤務ののち戦友とともに共同経営の探偵事務所を開業している。さて、その親友がある日消息を絶ち、行方を捜し始めるところからストーリーが始まる。
調査中の横領事件と一件の家出の届出が絡んで、小粒ながら探偵物のミステリーの体裁であるが、なぜか始まる殴り合いに脈絡がない(笑)
舞台と大道具がそろったところで、相棒がどこにいるかはピンときてしまったが、犯人はけっこう意外だった。細かいネタまで一つのストーリーにまとまり、構成はそれなりに良い。しかし時代性もあるのだろうが、出てくる女性がみなヒステリックでキーキーうるさいのに辟易(笑)。そして男はみんな浮気性。ちょっとステレオタイプ過ぎ? それに、相棒の失踪も、家出の届出も、大の大人が一晩帰ってこなかったくらいで、そこまで大騒ぎするもんかねえ?とちょっと不思議ではあったな。銀行のロビーとか、病院の待合とかで時間を潰すのに最適な軽めの読み物でした。
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