2022年2月27日日曜日

0335 イングランドを想え (モノクローム・ロマンス文庫)

書 名 「イングランドを想え」 
原 題 「Think of England」2017年
著 者 K.J.チャールズ    
翻訳者 鶯谷 祐実    
出 版 新書館 (モノクローム・ロマンス文庫) 2020年7月
単行本 285ページ
初 読 2022年2月27日
ISBN-10 4403560423
ISBN-13 978-4403560422
読書メーター    

 「イングランドを想え」という詩的な、もしくは知的な印象のタイトルにちょっと心惹かれて、中身も確認せずにAmazonでポチ。立て続けにジョシュ・ラニヨンを10冊以上読んできたので、ほかのモノクローム・ロマンス文庫はいかほど?と好奇心がもたげて手を出した一冊。


 で・・・・・!!「イングランドを想え」ってそーゆーことかよ!(爆)
 まあ、面白うございました。直情、正直で正義漢の元軍人カーティスと、ポルトガル系ユダヤ人で詩人のダ・シルヴァの冒険活劇、でございます。正直ものですぐに顔にでるカーティスが完全にシルヴァに手玉にとられておりますな。

 カーティスがね。モーリスの世界っていうか上流社会のパブリックスクール(男子の園)から、オックスフォード大学(選択的に男社会)を出て、そのまま陸軍(男社会)に進み、愛情はともかく男に付きものの欲求を男同士で処理することは別段問題視していない、ってのも驚きだが、そこから、男に友情ではない愛を覚えるまでには東尋坊から飛び降りるくらいの落差があるらしいのが面白い。シルヴァに誘惑されて(からかわれて)顔面蒼白でだらだら冷や汗かいてるのがねえ。
 愉快なMM小説でした。なんか、箸休め的に、気晴らし的に、ちょうど良い感じ。大言壮語吐いてたダ・シルヴァ(ダニエル)が、簡単に敵の手に落ちたり、あっさりと意識不明だったり、お嬢さん方のウチ一人は電話交換機に精通している、とか、一人は射撃の名手、だとか、なんでそもそもこの二人がここに居合わせているのか、とか、なんつーか、なんつーかだけど、ちょっと(かなり)ご都合主義だけど、まあ大事なのはそこではないっっていうことで。ついでにいうと、カーティスがあまりにも直情で軍隊式筋肉バカで力任せなんで、色事シーンもぜんぜん色っぽくなかったです(笑)。


0 件のコメント:

コメントを投稿